日本のフッ素応用50年略史年表                               


 
1982年:東京都八王子市の歯科診療所でフッ素塗布液のNaF(フッ化ナトリウム)とHF(フッ化水素酸)を間違え   て塗布し、幼児急死(4.20)









 
1982年:日本フッ素研究会、中国(天津市・北京市・成都市・広州市)と学術交流、5.12~5.22
1982年:日本フッ素研究会(柳沢・高橋)、新潟大歯学部予防歯科の堀井・境氏に「質問状」提出(12.6)
 ※ 堀井教授ら黙殺する                       
G「むし歯の予防とフッ素の安全性」;高橋晄正著,薬を監視する国民運動の会、1982.8.15
 ※ フッ素の安全性等に対する医学批判の総説。ラパポートの「フッ素とダウン症」に関する3論文を和訳し掲載。日本国内  の推進学者らの主張を諸外国の文献を網羅して克明に批判
同 年:柳沢文徳「弗素の毒性研究――本邦医学系機関を中心とした文献的考察――」(「フッ素研究」第3号所収)
 ※ 「我が国の研究を見ても、弗素の有害性を肯定することができる」と論証した
1983年:中国広州市、「多害少利」として水道水フッ素添加を中止(10月)
 ※ 新潟県、新潟大堀井教室「技術上のミスでフッ素濃度が高すぎたため」と主張。広州市副市長、技術上のミスを否定  
 1984年:新潟食生活改善普及会「フッ素にたよらない虫歯予防」の小冊子配布(12月、2刷1985.4)

13)「公衆衛生の現状と将来」;日本歯科医師会,1985

14)「内閣答弁書」(内閣衆質102第11号、昭和60年3月1日)(「フッ素の安全性に関する質問主意書」1984.12.21提出);官報号外(第102  回国会 衆議院会議録 第12号),昭和60年3月8日,(日本学校歯科医師会雑誌,54:59-76,1986)


 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          9

  ※ 推進派のフッ素研究部会の主張に基づき回答。一方で水道水フッ素化を否定し、フッ素洗口実施は職務命令になじまないと指摘

 1985年:千葉県千葉市、フッ素洗口を全廃。1977年開始、最高11校9,630人実施、1984年度末全廃決定









 
1985年:第14回国際フッ素研究学会(盛岡市、6.12~15)開催
 ※ フッ素推進派が、「執拗な参加ボイコット行為にでた歯科系大学の研究室が現れたりして、研究者にあるまじき料簡に大  いに驚かされた。」(学会長、角田文男岩手医科大学教授)という(注、新潟大歯学部予防歯科の堀井・境ら教室員か?)
H「フッ化物局所応用に関するガイドブック」;日本口腔衛生学会・フッ素研究部会,口腔保健協会,1985
       ※ フッ素応用推進のために、現場の活動家向けの指針を目的としたものという
1985年:日F会議調査(23道府県、638施設、洗口人数122,628人)11.23      
I「集団を対象としたフッ化物局所応用マニュアル」;日本口腔衛生学会・フッ素研究部会,口腔保健協会,1986.9.19
 ※ 現場の教師や保母を主な対象とした解説書で、Hの普及版
1986年:台湾省中部、歯牙フッ素症調査、台湾の学者と日本フッ素研究会有志との合同調査(9.22~24)
 ※ 台湾のフッ素添加は1961年開始、1986年11月1日に中止された




 
1986年:群馬県渋川市で推進派と批判者による1年半の攻防
 ※ 飯塚喜一氏フッ素推進(9.10)高橋晄正氏反対講演(12.13)、38団体・3,062人市議会にフッ素洗口反対の請願  書提出(1987.3.5)村上徹「フッ素信仰はこのままでいいのか」(1987.3~88.2)群馬県歯科医師会会報に連載、北  群馬地区労決起大会でフッ素洗口反対決議、市議会洗口予算削減(125万4千円を4万2千円に)事実上中止(1988  年3月議会)




 
J「子どもの歯の現状とフッ素問題(健康白書5)」;日本教職員養護教員部編,1986,(「健康白書5別冊」,1987)
1987年:日F会議「フッ素応用の安全性に関する科学的解釈」発行
 ※ アメリカでは推進派が、斑状歯を「真珠のように白い歯」「卵のように白い歯」「今まで見たうちで最高に美しい歯」と  キャンペーンしてきた。我が国の推進派は、この文書で「〔斑状歯の〕軽度のものはむしろ魅力的な白さといえる程度のも  のである」と宣伝する。
 1987年:「フッ素を考える新潟連絡会」結成9月、(以下、「新潟連絡会」)

 
1987年:日F会議調査(28都道府県、860施設、洗口人数143,639人)11月
1988年:宝塚市フッ素問題調査研究会が「宝塚市の斑状歯をめぐるフッ素問題の調査研究に関する答申書(最終報告書)」(3月)

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          10

 
   提出                    
 ※ 「食品中のフッ素濃度も含めたフッ素の総摂取量を考慮した検討が必要と考えられる」と答申








 
1988年:新潟連絡会他371名、新潟大歯学部予防歯科学堀井欣一教室での学生へのNaF飲用急性中毒人体実験(学   生実習)に対して、県弁護士会に「人権侵害救済申立」を行う(2.26)
 ※ 洗口液中フッ素量18mg(子供の倍量)で、吐き気(55.3%)を含む腹痛・よだれ・顔色変化等68.42%に中毒  症状
同 年:新潟県柏崎市立半田小、よくかむ「むし歯予防活動6か年(88.3.31)」の成果発表
 ※ フッ素を使わないで身に付いた歯みがき習慣、よくかむ運動(給食・おやつなど)の着実な広がり。むし歯の  減少・予防の成果をおさめた。しかし、ある筋からの圧力によって研究誌は遂に門外不出(400部)お蔵入りと  なる
同 年:新潟県教委へ「フッ素洗口の一時中止を求める申し入れ」(新潟連絡会、5.24)










 
1988年:衆議院文教委員会、公明党鍛冶議員、学生へのNaF飲用急性中毒人体実験(学生実習)を追求(3.30)
1988年:主婦連合会ら4団体代表スイスのWHO本部を訪れ、口腔衛生部長デビット・E・バームズ博士とフッ素問題について   意見交換する
1989年:日本口腔衛生学会,文部大臣に「勧告書(フッ化物応用によるう蝕予防推進事業について)」提出(4月25日)。「フッ   素洗口を学校保健教育と併せて保健管理の一環として」実施するよう勧告
 ※ 日F会議文部大臣と会見(4.14)、日F会議がフッ素研究部会に「勧告書」提出を要望する(4.17)、同学会フッ素研究部会  長堀井、同学会幹事長に「勧告書」を送付(4.18)、同学会幹事長の専決事項(4.21)として処理し、三者で文部大臣に「勧告  書」を手交する
1989年:西宮市斑状歯被害補償請求事件高裁判決(6月20日)      
 ※ 「斑状歯は特に重傷の場合以外は、機能的には特段の支障はなく審美性(美容上の不快感を与える)にすぎず生命を脅か  すというものではない。」と地裁判決(1986.10.9勝訴)を棄却判決(敗訴)


 
1989年:「新潟県における上水道フッ素添加・集団フッ素洗口運動の軌跡資料(昭和44から53まで)」食生活改善   普及会(7.16)
同  年:新潟県村上市で日本化学工業村上工場が産業廃棄物のフッ素を16年間垂れ流し、井戸水28本(最高3.5ppm)

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          11




 
   を高濃度に汚染。斑状歯24人
 ※ 健康調査に東京歯科大高江洲義矩教授と新潟大予防歯科。高江洲らは総合所見で「内臓疾患に結びついたり、  骨に影響を与えているケースは認められなかった。斑状歯は(見た目などの)審美性のほかは、機能的には問題  なく、症状も進むことはない」と述べる
1989年:新潟連絡会「つくろう健康な歯とからだ」発行(11月、増補改訂版1990.7)

 
1989年:主婦連ら10団体,文部大臣に「申入書」を提出。フッ素研究部会らの「勧告書」に反対する。厚生省・日本歯科医師   会へも申し入れ(11月10日)。会見内容は文献Sに収録


 
1990年:新潟県弁護士会、新潟大歯学部堀井教授による急性中毒人体実験(1988.2)に対する「要望書」提(1.29)
 ※ 学生へのNaF飲用急性中毒人体実験(学生実習)は「本テストは学生らの人権を不当に侵害したものと結論  せざるを得ない」と指摘.。


 
1990年:日F会議調査(29都道府県、988施設、洗口人数156,250人)3.31
同 年:衆議院文教委員会、社会党吉田正雄議員、学生へのNaF飲用急性中毒人体実験(学生実習)を追求(5.30)
同 年:厚生省健康政策局長通知「幼児期における歯科保健指導の手引き」で、洗口等の普及を述べる
 1990年:新潟県議会へ「フッ素洗口の中止を求める陳情書」提出、新潟連絡会、12.3










 
K「NTP研究に関する解説」;日本口腔衛生学会フッ素研究部会,口腔衛生学会雑誌,41巻1号,1991(文献Pに収録)
 ※ いち早く本文を入手したフッ素研究部会は、この実験結果報告に「わが国における“フッ化物利用の推進”に少なからず  の影響があり、かつ今後も、誤った情報が流れたり、結果の一部だけが強調されたりして、地域歯科保健の活動現場におい  て混乱をきたすのではないかと懸念しています。」ので、この抄録を「精読し、適切に判断されますよう期待いたします。」  と、その衝撃の大きさを言外に示した
L 「NTP研究(NaFの毒性と発ガン性)に関する最終報告」;日本口腔衛生学会フッ素研究部会,口腔衛生学会雑誌,41巻5  号,1991(文献Pに集録)
 ※ アド・ホックレポートの抄録と推奨部分の翻訳を掲載。彼らにとっては、青天の霹靂であったに違いない。しかし、「政  策上の勧告」に安堵の胸を撫で下ろし、喉元過ぎれば熱さ忘れるでもあった。「研究上の勧告」には、現在に至るも一顧だ  にしない
M「歯牙フッ素症ならびにエナメル斑に関する申し合わせについて」;日本口腔衛生学会 フッ素研究部会,口腔衛生学会雑誌,

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          12









 
 41巻760頁,1991(文献Pに集録)
 ※ 「エナメル斑」なる概念を創作し「歯のフッ素症や遺伝性の症候群としてあらわれるもののほか、他の多くの因子に起因  する形成不全エナメル質であり、さらには萌出後の局所的原因による組織・構造の障害も含まれる」という。
   かって美濃口が、宝塚斑状歯事件で「非フッ素性エナメル質不全」なる概念を提出。必要以上に検討を混乱させた。「エ  ナメル斑」なるものがどこまで科学性があるか疑わしい。医学的に十分論証された分類なら単に「申し合わせ」などという  曖昧な定義ではないはずである。フッ素研究部会の身内だけで勝手に(談合)基準を作り、公表することの効果を狙った権  威とカモフラージュに過ぎないか。アメリカも日本も、推進派の常套手段たる本質を曖昧模糊とさせる手段の一つか
N「地域性歯牙フッ素症」;近藤武(松本歯科大),口腔保健協会,1991.9.15              
  ※ 歯牙フッ素症研究と総説。急性フッ素発現量を、0.1~0.5mg/kgとするのが妥当と主張
1992年:第19回国際フッ素研究学会、大阪医科大学で開催(9月8〜11日)

15)「歯の保健指導の手引(改訂版)」;文部省(東山書房),1992.2.5

  ※ 推進派やフッ素応用研究委員会は、下記の文言を根拠に文部省がフッ素洗口等を推進していると主張する




 
(3)公衆衛生的な方法によるむし歯の予防 (4行省略)
  むし歯予防のためのこのような方法(公衆衛生的方法)としては、集団的にフッ化物塗布を行うとか、フッ化物などによ るうがいを行うとかがそれである。このようなときには、十分専門的な理解を持った上で、適切な手順のもとで注意深く行
 わなければならない。(括弧内:作成者付加)



 

 





 
1992年:新潟県弁護士会、新潟大歯学部予防歯科堀井教授に「警告書」(3月5日)
 ※ 「日本フッ素研究会」の学会発表阻止を意図して、発表者成田憲一歯科医師の勤務先上司(村長)に文書で圧  力をかけた。弁護士会は「(主文)貴殿(堀井欣一)の行為(二度の村長への文書、1988.6.1、1990.11,6)は、学  問の自由を侵害する人権侵害行為に該当すると認められるので、強く反省を求める、今後、申立人に対して学問  の自由を侵害するような行為を厳に慎まれるよう警告する。」と指摘


 
1992年:日F会議調査(32都道府県、1,183施設、洗口人数158,027人)3月
O「これからのむし歯予防」;飯塚喜一、境脩、堀井欣一編,学建書院,1993.11.15
P「口腔保健のためのフッ化物応用ガイドブック」;日本口腔衛生学会・フッ素研究部会(委員長:可児瑞夫)編,口腔保健協

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          13


 
 会,1994.2
 ※ 文献Hの改訂版。文献Bのコメント部分を日本に適合させつつ、フッ素応用推進のノウハウを解説。「参考図書、総説な  ど」文献57点掲載








     
     
1994年:新津市「子どもの健康を守る父母の会」会員ら、市監査委員会に「医療行為であるフッ素洗口の実施は不   当」と3月15日措置請求提出。4月25日「会計処理そのものではなく、財務会計上の行為前提となっている   事象、背景、いわゆる先行行為の違法性にかかわるもので、請求の内容からしても監査委員の判断の域を超え   るものである。」として却下
同 年:「歯科医師会にとってのフッ素洗口【反対運動対策の三原則】」新潟県歯科医師会発行(3月)
Q「フッ素洗口の手引(第6版)」;新潟県・県境育委員会・県歯科医師会・県歯科保健協会,1994.3
 ※ 1979年発行以来、7回の改定がなされた(82,83,84,86,89,91,94年)。市民の批判が対県交渉等で提出されるたび  に組み込んで改定を繰り返した。従って、初期の主張と94年版との間に明らかな自己矛盾の記載が目立つ。5  年間改定版が出ていない。推進派内の内部に意思統一に混乱があったものと推量される。文献Sの出版で新版が
  予想される











 
1994年:日F会議調査(35都道府県、1,398施設、洗口人数178,257人)3.31
同 年:衆議院予算委員会、濱田(建)議員がフッ素洗口・塗布問題を追求

 ※ 寺松政府委員「これ(洗口、塗布)は個々の人につきましてはそれぞれの方の選択に任せられるべきでございますから、  やはりインフォームド・コンセントというのでしょうか、十分内容を説明した上で投与を受けたいという方にしていくべき  ではないかと考えております。」と答弁
R「歯磨剤を科学する」; 飯塚喜一・日本歯磨工業会・他,学建書院,1994.7
 ※ 歯磨工業会後援による日本口腔衛生学会関東地方会シンポジウムのまとめである。フッ素入りを含む歯磨剤の安全性と効  用の総説
1994年:朝日新聞「フッ素神話を疑う」(長倉功、1994.10.1)
 ※ フッ素応用を巡る賛否両論を取材し公平に報道した記事。安全性の主張とダウン症の危険が争点。その後「代養生訓」(朝  日新聞社、1997.6.5)に収録。その中で同新聞記事を巡る出来事と筆者の見解を10頁という異例の長さで掲載。フッ素推進

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          14
   派とおぼしき無記名抗議文の中に、カミソリの刃が同封されて送り付けられた事件を公表
 1994年:新潟大歯学部予防歯科教授選、大差で推進派小林助教授敗れる。新潟大推進拠点崩壊(秋)



 
1994年:厚生省交渉、新津市「子どもの健康を守る父母の会」とフッ素を考える新潟連絡会等(1994.12、1995.3)
1995年:フッ素批判の講演(8月)者に圧力。沖縄・新潟両歯科医師会は演者の群馬県歯科医師会副会長村上徹氏に抗議文と同   県会長に村上氏に今後講演させるなまがいの文書を送達(10月)。(新潟大出身で現福岡歯科大のフッ素信奉者境・筒井   が沖縄に深く介在)

 
1995年:新潟県議会で3歳児のフッ素洗口中止を求める質問が行われる。県行政「保護者の希望で実施している」   ので問題ないと答弁(12.11)             

 
S「あぶない!フッ素によるむし歯予防QA」;高橋晄正著編,労働教育センター,1995.12(増補版、1998.6)
 ※ これまでのフッ素論争とアド・ホック、WHO等を総括し、一般市民に分かりやすく述べた書

16)「就学前からのフッ化物洗口法に関する見解」;日本口腔衛生学会フッ化物応用研究委員会(委員長:可児瑞夫),口腔衛生学会雑誌,46  巻,1996.1

  ※ 新潟県議会での追求(1995.12)等に急遽対策的に出した見解か。フッ化物の全身的応用が行われていない日本では問題がなく有   効であり、「口腔内に残留した洗口液の一部は全身的にも有益に作用しているものと考えられる。」と主張。ウォルドボットは「フ

   ッ素は毒物か、それとも万能薬か。この重要な疑問は20世紀最大のディレンマであるにちがいない。」とある


 
1996年:京都府亀岡市議会でフッ素洗口強行実施を追求(3月と6月議会)。市教委は、通達で全小学校での洗口実   施を指示



 
1996年:推進派と反対派の「健康教室」誌上での論争(東山書房、1996.3~6;7~10)       
 ※ 市来・田浦「予防歯科の視点から学校歯科保健への提言」を発表(飯塚喜一ら9大学の教授10名連名)高橋晄正・秋庭  賢司・成田憲一「全人的視点からフッ素によるむし歯予防への反省」の反論掲載
同 年:日F会議調査(38都道府県、1,738施設、洗口人数196,359人)3.31      



 
1997年:新潟県歯科医師会理事選、大物推進派理事再選されずに落選    
1997年:新潟県新津市、小学校での集団フッ素洗口を廃止(3月)      
 ※ 1993年から4年間「子どもの健康を守る父母の会」の運動の成果。1985年千葉市での中止以来、自治体行政  が洗口を中止した貴重な例

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          15


 
S「う蝕予防に用いるフッ化物を正しく理解するために―最近の反対意見に対する解説―」日F会議事務局(新潟大学歯学部予 防歯科学教室内),1997.4
 ※ Sへの反論文書



     
1997年:青森県知事に「歯の健康づくり推進事業に関わる文書」24項目を開示請求(12.16)。三沢市伊藤裕希市議と   「子どもの健康を守る実行委員会(代表、野坂幸司)」ら。1998年1月6日にも開示請求    
1998年:新潟連絡会「たそがれるフッ素推進派――新潟学派の離散――」発行(6月)
同 年:新潟連絡会、新潟県行政当局と交渉(2.18と6.19)









 
1998年:日F会議、全国フッ素洗口実施状況調査(39都道府県・1,934施設・219,941人)3.31
 ※ 全国の中学生以下人数の2%弱が実施している。しかし、日F会議調査の数値には、かなりの虚偽報告が含まれている。  フッ素塗布経験者は年々増加傾向にあり、厚生省調査によれば、1993年15歳未満で38.16%(69年6.03%、75年11.22%、81  年22.28%、87年31.55%)の子どもが経験している
S「フッ化物応用と健康―う蝕予防効果と安全性―」;日本口腔衛生学会 フッ化物応用研究委員会,口腔保健協会,1998.6.5
 ※ 本書は、アド・ホック委員会報告以降のフッ化物応用批判と危険(リスク)性の指摘に対して、日本のフッ素推進学者の  回答である。特徴は、フッ化物の全身・局所応用の両方を従来以上に攻勢的に主張している。
   彼らの主張には、科学・医歯学以前の三つの失格(不在)条項がある。一つは、リスク哲学・研究の不在。二つは、モニ  タリングの不在。三つは、ヒューマンエラーへの認識の欠如である。総じて、彼らの「フッ素有効学説」を国民の健康・自  然と環境の上に置く支配の思想となっている





     
1998年:青森県三沢市伊藤裕希市議「フッ素洗口意識調査に市費支出違法」と監査請求(7.22)
 ※ 1998年6月30日から市立淋代小(70人中58人)早朝マラソンを中止して洗口開始、同保育園(17人中14人)  も実施
同 年:堀井またも「日本フッ素研究会」への発表者に圧力をかけ、上司をして言外に解雇をちらつかせ、発表を阻   止する(9月)
1998年:新潟連絡会「それでもフッ素を使いますか?」発行(12月)

 
1999年:大前和幸慶応大教授「近年大発展しているフッ素化学でも、将来同じ様な負の遺産が発生しなければよいがと危惧を   します。」(「産業衛生学雑誌」41巻)と表明する。

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          16
 1999年:ライオン歯科衛生研究所、フッ化物配合歯磨剤シェアー(00年2月77%,98年71%,97年50%,96年47%,95年48%)

17) 厚生省「21世紀における国民健康づくり運動(健康21)原案」発表(8.12)

  ※ 各論の歯科保健で、フッ素洗口・塗布・シーラント等の実施を拡大する方向を打ち出すが、フッ素化に言及せず。

 


1999年:読売新聞「虫歯予防に有効なフッ素水道」との「社説」を掲げる(9月4日)
 ※ 推進派の一方的なレクチャーによる主張と判断される。推進派の世論誘導による新たな攻勢の始まり。以後マスコミを通  じた「フッ素化」キャンペーンつづく(毎日、朝日、NHK、地方新聞)。
同 年:東京都荒川区公明党議員団が日大松戸歯学部小林清吾教授の働きかけで「意見書」提出を画策(9)。
 1999年:新潟連絡会「日本のフッ素応用50年略史年表――攻防の歴史を読み解く――」発行(10.31)

18) 日本歯科医学会検討部会「フッ化物応用についての総合的見解」に関する答申(部会長、須田立雄)を提出。(11.1)

  ※ 日本での水道水フッ素化には言及せず。日本人の「フッ素の適正摂取量」は、これから研究する必要があるとしている。



     
 
2000年:日F会議、有志20余名で「水道水フッ素化委員会」を結成し、フッ素化実現運動を活発化させる(1.29)
同 年:環境庁「日本における給水系におけるフッ素化」(3.8)をインターネットで世界に発信
 ※ 「日本の政府及び各地の水道供給施設は、利用者全員にフッ素化された水を供給する必要はないと考える。何故なら、1)
  人間の健康に対するフッ素化された水の衝撃は、各人間によって変わり不適当なアプリケーション(フッ素応用)が傷つき
  易い人々の健康問題を引き起こすかも知れないこと」と記載。
 2000年:新潟連絡会「水道水フッ素化批判・資料集」発行(3.15)




 
同 年:東京都町田市議会[飲料水に「フッ素」の添加を求むる意見書]全会一致採択(3月)
 ※ 群馬県甘楽郡甘楽町で「歯科保健シンポジウム」開催し、フッ素化実現の気勢を上げる(00.6.25)。沖縄県島尻郡具志川  村(久米島)フッ素化に向けて厚生省歯科保健課長と交渉する(6.30)などの動きと、テレビ・マスコミ・行政の発言活発  化する。
同 年:フッ素100ppm配合歯磨剤(子ども用)を発売(9月)。ビーブランド・メディコ・デンタル社
 2000年:新潟連絡会総会を開催。機関紙名を改名し全国への情報発信の任を担う。(9,23)


 
同 年:日F会議「むし歯予防全国大会」を東京で開催、韓国とフッ素化の中心組織であるアメリカ防疫センターを招請(11.5)
同 年:日本フッ素研究会、第20回学会を開催(11.19)。
 ※ 午後の部で主婦連・日教組等10数団体が1977年以来の再結集を計り全国集会を開催。フッ素応用反対の姿勢を再確認し、

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          17
   水道水フッ素化の急激な動きに対処すべく諸団体・市民・学者の連携を強める。

HOME RETURN