南房総の自由民権資料展(第10回)
 
 千葉の自由民権研究家佐久間耕治氏が、第10回目の資料展を開かれました。第1回の資料展が87年8月に鴨川で開かれてますから、ご病気で中断された時を除き15年間続いている資料展になります。地域の自由民権を研究する者として、一度は見ておきたいと思い見学させて頂きまし
た。以下、写真を見ながらこの資料展を紹介したいと思います。

写真1
                        左の写真1は、会場になった「山のすみれ」の全景写真です。うらやましく思ったのは、ここのご主人が歴史だけでなく様々な活動をしておられる方に、無料で場所を提供していることです。長岡では、ないなあと思いました。ご主人の人徳です。お店にあったノートには、オムライスが美味しいと書いてありました。

写真2
 店内の展示は、写真2を見ていただくとわかるように壁面・書棚を利用して展示されていました。史料の現物は当然ありませんが、これまで過去9回、佐久間氏が集めてこられた研究の出発点になる重要な史料が所狭しと展示されていまし
た。また、写真3の下方にあるファイルに気が付きますか?このファイルにはテーマ別にコピー資料が綴じられており、一字一句くずし字を読み込んでいこうとする佐久間氏の意気込みが伝わる資料です。私も同じことをしているなあと親近感が湧きました。

写真3
 写真4には、これまで佐久間氏が研究のために使ってきた書籍・雑誌類が写されています。今となっては手に入らない自由民権100年時の書籍
・雑誌・ニュースも置かれていました。また写真にはありませんが、佐久間氏が古書店で購入された書籍も、薫陶学舎の教科書として手に取れるようになっていました。買ったら高いんだろうなあと感じました。

写真4
 1人で10回も資料展を続けていくことは、並大抵ことではできません。会場を探し、展示資料をつくり、実際に展示を行う。その作業の前提として、佐久間氏の歴史認識が問われることにもなります。きびしい作業です。1人でも資料展ができるんだということも再認識しました。

 注文を付けさせていただければ、自由民権運動全体について、わかりやすい説明が一つドーンとあれば、スーと展示に入っていけるような気がしまし
た。