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日F会議による全国フッ素洗口実施調査状況の推移
集団フッ素洗口数の全国調査は、日F会議(日本むし歯予防フッ素推進会議)が唯一行っている。その数値は新潟県教育委員会調査を除いて私的数値でしかない。日F会議のインターネット(http://www.f-take.com/kaiho)によれば、02年3月末で幼稚園から中学生の総数1,304万人の内、洗口人数は30万人で約2%となる。施設数(在学者数)では幼稚園4.15%(2.24%)、小学校4.39%(2.62%)、中学校1.54%(0.84%)、その他の施設では保育園1,057施設、36,085人、養護学校他等で74施設、2,858人であるという。
日F会議調査の洗口人数は水増しされている可能性を否定できない。一施設当たりの洗口人数を計算すると、大きい県は長野県298.7人、青森県247.2人、岡山県221.0人、鹿児島県189.7人であり、一施設の洗口人数が26.7人の徳島県から50人前後の県が15県ある。これらの県は洗口施設が幼稚園・保育園が主であると思われるので、小中学校への波及が今後の争点となろう。同会議数値は、洗口実施校の全生徒人数を洗口人数としている疑いもなしとしない。
フッ素洗口の実施数は1999年までの30年間、フッ素応用推進派の行政(施設)への介入のもとで拡大されてきた。現在は、フッ素応用の積極的推進に方向転換した厚生労働省(歯科保健課、「健康日本21」)に追随する各自治体が、歯科保健施策(長期プラン)の中心にフッ素応用を位置づける中で、行政主導による拡大が全国規模で現出しているのが特徴である。この2年間(2000〜02年)の増加は、施設数で681施設(30.0%増)、実施人数で6万1千人(25.4%増)という。フッ素推進行政が中軸になった現段階では、私たちは推進派のえせ科学と推進行政との二正面対決を余儀なくされている。フッ素推進行政を阻止するためには、養護教員のみの取り組みにとどめず、保護者と住民・市民団体、日教組・自治労などとの幅広い共闘の中で進めることが肝要となっている。
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