日本のフッ素応用50年略史年表

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 本年表は散見できた文献をもとに、フッ素応用に関する主要な記事を戦後の日本に限定して記述したものです。この戦後史が私達に教えていることは次の諸点です。

 第一に、むし歯予防へのフッ素応用推進学者の説と、フッ素の有害性を指摘する学者の論争の歴史です。これらの論争は、宝塚斑状歯事件を契機に歯学問題に止まらない医学的論争となって国民の知るところとなりました。一方、新潟大学歯学部予防歯科は教室を挙げて水道水フッ素化とフッ素洗口を1970年前後から推進してきた。新潟市での水道水フッ素化の目論見は、消費者団体(食生活改善普及会等)や労組・市民の猛反対に合い頓挫した。その後の保育・学校現場へのフッ素洗口導入の是非は賛否両論の攻防の坩堝となっています。いわゆる新潟方式と言われる学校・保健行政を全面に立てたフッ素洗口導入(事実上の強制)の全国化は、保護者と教員、市民の安全性への危惧に答えることなく軋轢を深めながら争点を鮮明にしつつあります。

 第二は、1990年を前後するフッ素応用の世界的批判が、新たな時代を画する論争の舞台を提供してきました。アメリカ国内でのフッ素化への公然とした批判が、アメリカ化学会を鏑矢として押しとどめることができない流れとなって現在にあります。カナダでは、フッ素推進の中心的学者であった現役教授が、勇気ある自己批判を行って反フッ素の陣営に身を投じました。アメリカのフッ素戦略とも言える水道水フッ素化は、1990年以降実施国(38ヵ国から18ヵ国へ)の減少を余儀なくされる中で、新たな拡大のターゲットを韓国・東南アジア、日本に照準を合わされているかのごとくです。フッ素を巡る攻防は、21世紀の新たな段階に突入しようとしています。

 第三に、フッ素とその化合物は、〈塩素化学が作り出した被害・環境ホルモン〉の第二の現れとして警戒の声が学者の口から語られ始めています。科学と医学の進歩は、声高に主張されてきたフッ素推進学者の「安全・有効・経済性」論に決定的な批判の矢を放ちました。

 日本のフッ素論争の攻防を、フッ素研究No.18の村上徹訳「水道水フッ素化の真の狙い(P.ヘーゲン)」と合わせて読んでいただきたい。

〔年表の見方〕


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C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)

 



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C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          2







 
1948年:「ライオンFクリーム」発売
 ※ 現在のライオン(株)が日本で最初のフッ化ナトリウム(NaF)配合歯磨剤を発売。アメリカでは1955年に登場した。当  時はまだ、(「注意;6歳以下の子どもは、これを使用してはなりません」1958年に規制廃止)との警告文が添付。
同 年:笠原テル、0.045%洗口実績公表
 ※ 福島一男、小学生2%NaF溶液・週1回法実験(発表1958年)。可児瑞夫、大阪市と奈良県の小学生500ppmF、NaF溶液  ・毎日法実験(発表1970年)。島田義弘、0.01%NaF溶液・週1回法実験(発表1971年)。
同 年:河合豊、岐阜市内2小学校で2年間、NaF1mgの1mL溶液を毎日口腔内にピペットで注入する全身応用実験を行う
 ※ 金田素男、岐阜市外小学校で同様な実験(発表、1954年)。横山五郎、岡山市南方保育園で1年間同様実験(発表、1957年)

 1)「弗化ソーダ局所塗布実施要領」;厚生省公衆衛生局長・文部省初等中等局長,1949.9.6
















 
1952年:京都大口腔外科美濃口玄教授、京都山科で0.6ppm水道水フッ素添加実験(1952.2〜1965.2)
 ※ 鹿児島医大副島侃二教授、美濃口実験を批判(1962年)―副島・美濃口論争(副島の64年急死で終結)―     
同 年:「弗素」公聴会、日本歯科医師会学術会議総合学会主催          
1954年:京都3小学校の給食にフッ化ナトリウム添加(美濃口1mg/L実験)
 ※ 1955年1mgの100倍濃度、0.1g(約5.8~8.4mg/kg)添加。急性中毒事故発生で実験中止(1~4年生987人の内175人急性中  毒、嘔吐・腹痛・下痢)。同じ実験は、今村嘉孝(横浜市立小)発表:1959、65年横山五郎(岡山市内小)発表:1954、56、59  年)が同様に行っている             
1955年:小山一、京都市内2小学校で1955年前後に、NaF 0.5mg(ビタミンA入り)錠剤を6年間投与の全身応用実験(発表、1962   年)行う                          
 ※ 貴志淳、東京都内小学校で同様な実験を3年以上行う(発表、1971年)   
1957年:水道法成立(施行、1957.12.14)                
1958年:鮫島一男「日本人弗素摂取量に関する研究」口腔衛生学会誌、第8巻第1号
 ※ 「日本では弗素を食品から多量摂取しているから、飲料水弗素含有量は痕跡程度であることが望ましい」と結論。当時と  しては卓抜な学問の成果であった。鮫島は鹿児島大副島の弟子
1958年:厚生省、水質基準に関する省令(第23号、7月16日)           
 ※ フッ素濃度上限を0.8ppmとする

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C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          3











 




 
 「フッ素以外の項目の基準値は、50~100倍された値が中毒発症の値となっている。」フッ素濃度0.8ppmは、斑状歯発症を基準に決められた。「基準値の決定に関与した岡本は、1964年5月に開かれた厚生省歯科衛生課主管の「上水道フツ素化対策研究打合せ会」の席上で、飲料水としてはフッ素含有量は0が最も望ましいが、一方に上水道フッ素化という立場をおいて、水質基準におけるフッ素怒限量0.8ppmとした。しかし、その妥当性について今も不安があると述べている。」(近藤武、文献K、70~71頁)
                                                    
1962年:口腔衛生学会上水道弗素化調査委員会「上水道フッ素化のう蝕予防効果に関する調査報告」口腔衛生学会誌、第12巻   第1号
 ※ 結語で「上水道弗素化は学童生徒の永久歯う蝕罹患、ことに第1大臼歯のそれをやや低下せしめたようであるが、白濁様  歯牙(斑状歯のこと)の発現をやや増加せしめたようである。」と述べている。10年以上の美濃口による人体実験の結果が  この程度であることは、重要な判断材料である
1965年:第14回口腔衛生学会、「齲蝕予防のための上水道への弗化物添加について」  

 2)「弗化物歯面局所塗布実施要領」;厚生省医務局歯科衛生課,1966.5

  ※ 文献1)1949年9月6日の全面改正版

 3)「齲蝕予防と弗素」;厚生省医務局歯科衛生課,1966             







 
1967年:三重県三重郡朝日町で愛知学院大榊原悠紀田郎教授、水道水フッ素添加0.6ppm開始、3年9ヶ月後、水量減少を理由   に1971年9月中止
 ※ 1971年当時、宝塚・西宮斑状歯大量発症事件が告発され、社会問題化しており、フッ素への安全性の危惧が醸成されて  いた
同 年:新潟県直江津市(現上越市)三菱化成アルミニウム精錬工場排煙中のフッ化物で環境(大気)汚染表面化
 ※ 1963年操業、81年12月停止。斑状歯1.9%、慢性気管支炎症状(肺にびまん性陰影像多く73.7%・拘束性換気障害出現)5.4  %多発。大気汚染被害者認定患者193人。キュウリ・ネギ・ダイコンなど畑作物、イネに被害甚大となる

 4)「弗化物溶液の洗口法によるむし歯予防」; 厚生省医務局歯科衛生課,1968


 
1969年:新潟大学歯学部(1965.4設立)予防歯科堀井欣一教授・境脩助教授、新潟県南魚沼郡塩沢小でフッ素洗口開   始(1968年境脩、助教授に就任)        

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1970年:新潟大歯学部予防歯科堀井・境、新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦小でフッ素洗口開始(1,000ppm、週一回法)
 ※ 2年間の人体実験後、1972年に効果ありと結論し、全県に洗口実施拡大方針をとる
1970年:水質汚濁防止法成立(施行、1971.6.24)                 

 5)「フッ化物に対する基本的見解」; 弗化物調査委員会(委員長、上田喜一),日本歯科医師会企画調査室,1971.2.9,日本歯科医師会雑  誌,24:735-740                              

  ※ WHO第22回総会決議を受けて、水道水フッ素添加を主とする推進派の主張をまとめたもの




 
1971年:兵庫県宝塚市、伊熊和也学校歯科医、児童の斑状歯大量集団発生を告発
 ※ 西山小の歯科検診で40%を越す斑状歯所有者がいることを発表。同市の斑状歯は、1930年、1939年、1953年、1954年(乳  歯平均50%発現)に調査されて報告されていたが、その後の水質改善には生かされなかった伊熊氏に不当な嫌がらせ、弾  圧が加えられた(一時、北海道に転居)

 6)「上水道弗素化推進に関する見解についての答申書」;日本口腔衛生学会,口腔衛生学会雑誌,22:438,1972           

  ※ 日本歯科医師会「フッ化物に対する基本的見解」を「全面的に支持するとの答申」を出す

 7)「児童う蝕抑制対策推進要綱」;日本学校歯科医師会,日本学校歯科医師会雑誌,34:83,1972





 
1972年:堀井欣一「マウス胎仔に対する弗化ソーダの催奇形効果」(新潟歯学会誌2巻1号)を発表
C「弗化物とその応用」;飯塚喜一・岡田昭五郎,医歯薬出版,1973.5.25                   
 ※ 4分の3を岡田執筆。フッ化物応用推進の立場(その限りで限定)から文献を猟集し、包括的問題を解説している。100   年前のバルドウィン(1899年)の急性中毒実験結果を紹介している。以後推進派は、この数値を根拠に急性中毒量を2r  /sと主張。1998年以降は、1〜5r/sと修正




 
1974年:新潟大学歯学部堀井・境の連名で新潟市長へ「上水道へのフッ素添加に関する調査委員会設置についての   要望書」提出(2月1日)
同 年:新潟県議会に「新潟県民におけるむし歯予防についての衛生行政措置に関する(水道水フッ素添加)請願書」2   月21日提出(7月26日全会一致で採択)。請願者は、県と新潟市両歯科医師会、子供の歯を守る会発起人会
同 年:「子供の歯を守る会」(3月16日)発足、事務局を新潟大学歯学部予防歯科内に置く

 
1974年:「歯科保健問題懇談会」報告書を厚生大臣に提出(4月)
 ※ WHOの推進決議、口腔衛生学会の見解を是認、国は水道水フッ素化を積極的に取り入れるべきと主張

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C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          5


 
1974年:新潟食生活改善普及会(谷美津枝会長)、6月フッ素問題の取り組み開始
 ※ 新潟市若杉水道局長(のち市長)・市水道労組ら「水道水は本来清浄でなければならない」とフッ素化に反対  する


 
1974年:宝塚市斑状歯専門委員会「宝塚市の斑状歯をめぐる健康問題に関する答申書(最終報告書)」(7月)
D「フッ化物局所応用の手びき」;大森、岡田、榊原、細見、日本歯科衛生士会、医歯薬出版、1974.10.15
 ※ 主に歯科衛生士を対象とした手引き書である。資料に文献2)の抄録が掲載されている。1992年に新版
     1975年:新潟県県教委「フッ素洗口の積極的推進を通知」4月 


 
1975年:「フッ素洗口をめぐる研究会」7月開催、文部省・厚生省、歯科医師会出席(主婦連合会にて)
同 年:日本水道協会(会長、美濃部亮吉東京都知事)新潟市に回答
 ※ 新潟市の見解を全面的に支持し「水道水に特別にふつ素添加の必要性を認めるものではない」と(9月)











 
1975年:新潟食生活改善普及会、10月新潟市議会に「上水道フッ素添加反対」を陳情(採択、1976.3)
1976年:新潟県北蒲原郡京ヶ瀬村京ヶ瀬小の野瀬忠校長「再び『フッ素うがい』への協力を訴えます」と下記の文   書を保護者に配布。未実施の保護者と子どもに担任が電話や家庭訪問を実施、子どもを校長室に呼び出し実施
   を強要






 
学校では保健教育活動の一環として、フッ素うがいをやっております。これは、学校行事遠足・運動会    等)や、教科(国語・社会・算数・理科   等)の学習と同じ学校教育であります。(中略)教室の中で公然と『フッ素うがい』をやらない子どもがいることは望ましい教育の姿ではありません。(中略)どうぞ 現在やめさせておられるあなたのお子さんを みんなと同じ線へそろえてあげてきださい。それが、子どものしあわせを願う私たち教師の責務であると思い『フッ素うがい』復帰を心から訴えます。 昭和51年1月28日    
       「子どもの歯を守る会」会報を同封しました。」
 


 
E「むし歯は防げる」;境脩、全国学校給食協会、1976.4
1976年:「フッ素の毒性と安全性」公開討論会(講師、昭和大上田喜一教授、新潟、6月)
 ※ 新潟大歯学部予防歯科は参加をボイコット

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C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          6









 
1976年:新潟食生活改善普及会、厚生省に「フッ素洗口反対」を陳情(7月)
同 年:「フッ素の毒性と安全性」公開討論会(東京、9月)
 ※ 推進学者全員ボイコット
1976年:全国青年歯科医師連絡会議「新潟における上水道フッ素添加・集団フッ素洗口推進を批判する!(9月)」
同 年:文部省、京ヶ瀬小の野瀬校長、新潟市真砂小の柳生校長提出文書に対する見解(回答、11.19)
 ※ 文部省見解もこの形では、現場で何の効力も持ち得ない。現在に至るも両学校は洗口を継続実施している  
            

 
 一、フッ素洗口の有害性、無害性が明らかでない現段階では、フッ素洗口を教科の学習と同じ学校
   教育の一環と考えることは必ずしも妥当ではないと考える。
 二、同じく、フッ素洗口の有害性、無害性が明らかでない現段階では、学校当局がその実施を決定
   これを希望しない者は申し出るようにと父母に通知して洗口を推進するのは妥当ではない。



 

 8)「年少者のう蝕抑制のためのフッ化物応用についての考え方」及び「考え方資料1~4」;日本歯科医師会,日本歯科医師会雑誌,31巻,  1195-1229頁,1977

  ※ 「う蝕抑制について、フッ化物は次第にひろく応用されるようになったが、最近に至って、これらについて、2,3の異見が出され、

   それに基づく多少の混乱がみられるようになった」ので、「ひとまずごく基本的かつ普遍的な情報の整理を行って参考にしようとし   たものである。」という。それにしては、推進派のみの意見が掲載されているのは理解に苦しむ

    水道水フッ素添加については、「1) 上水道利用者に選択の自由がなくなること、2) 上水道水の給水全量中の飲料部分の割合が低   いこと、および、添加適量の問題などの点で、実施を推進することには多少異論もあり、またその安全性の確認についても異論をは

   さむ者もある」と消極的考え方が示された



 
1977年:「水道水フッ素化・集団フッ素洗口反対連絡協議会」結成。新潟市水道局労組も加盟
同 年:「子供の歯を守る会」らは、水道水フッ素化の頓挫を総括し、洗口を「水道水フッ素化への次善の策・一里   塚」と位置付け(事実上、堀井教室が)拡大に躍起となる



 
1977年:「健康な歯をつくる全国連絡協議会」設立(7月、事務局・主婦連合会)
同 年:第26回日本口腔衛生学会「広い視野からみたフッ素の諸問題」シンポジウム開催(司会上田喜一、10月)
 ※ 賛否両論の学者が参加し自説を提示。上田喜一教授は、総括発言で次のように述べた
 「う蝕予防に対するフッ化物の応用に対しても古くから賛成反対があり、近年毒性学の進歩とともに反対説を支持す

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C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          7



 

 
るような実験成績も報告され、(中略)いままでこの学際的強力による調査が国内でも海外でも極めて不完全であっ
たことを反省しなくてはならない。困難な仕事ではあるが力を合わせて始めなくてはならない。」と所感を述べる。

1977年:「フッ素によるむし歯予防全国協議会(フッ全協)」結成

 9)「う蝕抑制のためのフッ化物応用に関する見解」;日本歯科医師会,日本歯科医師会雑誌,1978,2,10               


 
1978年:日本の消費者団体「IOCUおよびWHOへのフッ素問題についての申し入れ」(7月)。主婦連合会・日本消費者連盟・
   薬を監視する国民運動の会

10)「小学校 歯の保健指導の手引」;文部省,1978,(日本学校歯科医師会雑誌,38:3-55,1978)

 1978年:「昭和53年(ワ)第703号被害賠償請求事件」(西宮市斑状歯事件提訴)
     1979年:「フッ素洗口の手引」新潟県歯科衛生協会(堀井欣一監修、3月) 
 1980年:日本口腔衛生学会内にフッ素研究部会を設置する            
 1981年:新潟県「むし歯半減10ヵ年運動」開始。県議会で「フッ素洗口法の普及に関する陳情」採択、10.9


 
1981年:「(日本)フッ素研究会」(会長:故柳沢文徳、東京医科歯科大教授・難治疾患研究所)発足
 ※ 「フッ素化合物の生活と医療における有害性並びにこれに関係した口腔衛生(特にう蝕予防)の正しいあり方を研究する   ことを目的とする。」として、設立された

11)「むし歯予防へのフッ素利用に関する意見書」;日本弁護士連合会,1981.11(「フッ素研究」bRに収録)            

  ※ 4点の「改善措置を講ずるべきである」と厚生省、文部省、各自治体等に提出された








 
4 結論                                              
  以上のとおり、わが国のフッ素利用の現状には、                          
 一、本来任意であるべきであるにもかかわらず事実上強制にわたる方法で実施されているところがあること 
 二、フッ素の管理、調合、使用が専門家の指揮・監督の下で行われていない場合があること        
 三、フッ素に関する情報が公平に提供されていないこと                        
 四、有効性・安全性についての追跡調査が全く行われていないこと                   
 等の重要な問題点があるので、厚生省および各地方自治体は、以上の問題点について速かに調査・検討し、改善措置を講ずべきである。







 

 A
 
C        (A;見解・要領・文献 B;国内動向と文献 C;都道府県動向)          8
 1981年:「日本むし歯予防フッ素推進会議(以下、日F会議)」に(フッ全協を)改組し再組織する

12)「う蝕予防プログラムのためのフッ化物応用に対する見解」;日本口腔衛生学会・フッ素研究部会(委員長:堀井欣一),口腔衛生学

  会雑誌,32巻4号,1982(文献Pに収録)

  ※ 「見解」は翌年の32回日本口腔衛生学会総会で「報告書」として承認されたものでしかない




 
一、フッ素は、歯の健康のため必要であり、歯の形成期および萌出後、さらに生涯を通じて有効である。
二、歯科保健管理下で行われるフッ化物の応用は安全である。
三、子ども達のう蝕予防のため、公衆衛生的なフッ化物応用プログラムは効果的である。
四、フッ化物の応用は国際的に広く奨められている。



 

                
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