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雪の夜−沈黙

音もなく
雪の降る夜
村の若者たちは
山峡の公民館の
ごうごうとうなりをたてるストーブに

環をつくる
手をかざして、
みんなが黙っている
山はだのこがらしに冷えきった
心を暖め合っているのだ
冷えて
ひび割れて
血のにじんだ胸の中を
誰も語りたくないのだ
そっとして
誰も語りたくないのだ
そっとして
互いにさわり合ってはいけない……
ただストーブだけが夜の静けさの底から
うなりを立てて燃えている
そのうなりの中で
互いに見つめ合っているうちに
互いの心はとけ合ってくる

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