環境汚染物質て何 p54 環境汚染物質と人 2 汚染物質 1.環境汚染物質とは 我々の身体は、各種の元素、とくに原子番号が1から20番ぐらいまでのも の(99%)がエネルギーによって結合し、きわめて複雑な構造をもっている が。これらのものは生物が出現し現在に至るまで。外環境中の元素ないし化合 物を生態系の安定性にそって取捨選択しとり入れて進化発展してきたものであ る。 したがって我々の身体の構成元素ないし構成物の一部は必ず環境に存在するし、 我々が生命を全うしたときは、また環境中に返すことになる。 各種の元素は常に合成資材として使われ、再び分解されて生物→環境→生物の 循環をくり返している。 環境中の汚染物質も多くは我々の身体を構成している元素を共有し、やがては 分解し、その一部はいつかは、我々身体の構成分となるものである。また、た とえ我々人類が直接利用できなくても、他の生態系にとっては重要な資源とな るものであり、この意味で汚染物質は "場違いの資源"resources out of place "とよばれる。 人類の活動が全くなく自然に元素が生態系を流れているときは、 通常ecology of nature によって。場違いの資源は蓄積することがなく、たと えあっても生態系の拡大によりうまくサイクルするものである。逆にいえば。 現在、環境汚染物質で我々にとって有害であるものは、すべて人類の活動によ って新しくできたか・またはその量が適応能力を越えて増加したものであり、 我々の先祖がその物質と環境中で遭遇しなかったか、接触が少なかったため未 だに資源として用うることができず、また適応もできていないものであるとい える。 ホームページ目次に戻る フッ素目次に戻る 次へ