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政府への疑念
しかしながら50年に及ぶ政府のフッ素問題についての一枚岩の団
結にもほころびの兆候が見えて来た。アメリカ国立環境保健科学技
術庁(U.S.National Institute of Environment Health Science)
の長官ジェイムス ハフは政府による発癌性に関する動物実験の結
果について1992年の会議で、次のように考えると述べている
「この実験動物の数匹に骨肉腫(骨のがん)が発生したのはフッ素
によるものである・・なぜなら骨はフッ素の作用に最も反応する組
織であるからだ」。
すなわち、あの実験結果はフッ素の発癌性の「不確実な証拠」を示
しているのではなく確実な証拠を示しているのだ。
「恐らく我々はこの化学物質についてさらに研究する必要がある」
とハフは語っている[71]。
環境保護局の高級科学顧問であり毒物学者のウイリアム マーカ
スは憤慨して「私の意見では」誰がフッ素についてもはや充分研究
され尽くしていると考えようと「フッ素は我々のいかなる基準に照
らしても発癌物質である。私は環境保護局は一刻も早く国民を守る
ため行動を起こすべきだと信じている、それはフッ素に発癌性のデ
ータが出たからというだけではなく、フッ素には骨折、関節炎、遺
伝毒性その他の副作用を引き起こすという証拠があるからだ」さら
にマーカスは「まだ公表されていないがニュージャージイ州保健局
の研究ではフッ素化された地域では若い男性の骨のガンになる率が
6倍も高くなるという報告がある」[72]とつけ加えた。
アメリカ環境保護局の環境科学者で前職員組合議長のロバート
カートンは「政府は国民に科学的に人を欺く情報と変更された報告
に基づいたフッ素レベルを与えて来た」と告発する。この環境保護
局職員組合は連邦政府職員組合2050支部に相当し、過去 6年間にわ
たり政府によって「政治的に利用された科学」として「国民は飲み
水からだけで健康被害を受けている」とフッ素化政策をその典型的
な例として反対運動を続けて来たのだとカートンは語る[73]。
ニューヨーク選出の民主党国会議員テッドゥ ヴァイスが議長を
務める小委員会はフッ素の安全性に関する証拠を政府がどのように
手を加えたかを調査している。そして次の委員会までこの問題はま
だまだ残っている。
フッ素化は途方もない巨大な詐欺
フォウクスは語る「私は強力な圧力団体に操られていたと思う」フ
ッ素化で子供の虫歯は減るのだろうか。おおかたの誰もが減るもの
だと感じている。しかしそれは単に専門家がそう言ったから信じて
いるだけだ。その専門家についてはどうかと言えば、かれらの指導
者からそう教えられたからにすぎない。それは元祖スピン ドクター
について述べたように、その指導者も「もしあなたがたが大衆に何
かを信じ込ませたいならば影響力を行使しなくてはならない」と言
われたからに過ぎない。
実際、この数年、多くの公衆衛生の専門家たち、特に外国の専門
家たちはフッ素の虫歯予防効果はほとんどデタラメだと結論してい
る。しかしながらこれらの意見は、握りつぶされなかったとしても、
押さえ込まれてしまっている。フッ素を支持している時には素晴ら
しい模範的な専門家と認められていた医師や歯科医師も、その考え
を変えたとたんに専門家として排斥され誹謗中傷されるということ
がくり返されて来た。
1980年代の始め、ジョン コルクホーンはニュージーランドの最
も有名なフッ素化支持者で歯科部門の長官であった。
当時、彼はフッ素化による虫歯予防効果を調べてみようと決めた。
「ご存じのように、私はまじめなフッ素化推進論者でした。
私は人々にフッ素化がどれほど良いものであるかを知ってもらおう
としたのです・・」「フッ素推進協会の会長として、統計資料を集
めたわけです・・私は分かったのです・・虫歯無しの子供の割合が
高かったのがニュージーランドで最も健康な地区のフッ素化してい
ない地域だったのです[74]」。ニュージーランド厚生省はコルクホ
ーンの調査結果を公表することを拒否して彼に辞職を薦めた。
現在コルクホーンは次のように書いている「新しい証拠は・・フ
ッ素化による健康被害は一般に認められているよりも、より現実的
であり、いままで言われて来たフッ素の虫歯予防効果は無視し得る
ほどのものであるという事を示唆している[75]」。
もっと最近の例はカナダの内科医師リチャードG.フォウクスであ
る。彼は現在、以前の同僚であったブリティシュコロンビア州のカ
ルガリーの医科部門の長官であるブレント フリーセンに「フッ素
反対論者のいかさま行為を推進するのに情報操作と情報の選択を行
った典型的な事件」として告発されている。1973年フォウクスはブ
リティシュコロンビア州の厚生大臣の特別顧問として、地域のフッ
素化を推奨する報告書の作成に当たっていた。しかしフッ素化の根
拠となる証拠を調べてみて彼は次のような結論に達した
「水道水のフッ素化はもはや安全とは言えないし虫歯予防に有効だ
とも言えない・・
1973年の今でもフッ素は危険な化学物質と考えなければならな
い[76]」。彼はさらに「大企業の要望とフッ素化推進の意図との
間には微妙な関係があることもまた・・[77]」
「私は強力な圧力団体に操られていたと思う[78]」
とフォウクスは語っている。
訳者あとがき
この評論は村上先生に「面白いから」と渡された英文の雑誌のコピ
ーを和訳したものです。先生には「医学論文よりも和訳は難しいよ」
と言われました。しかし、余りにも興味深い内容でありますため是非
とも訳して皆様に読んで頂きたい、フッ素に関する様々な疑問に答え
てくれる評論であろうと考え、和訳に取り組みました。確かに難しい。
そこで正確な直訳よりも意訳に徹して、何とか日本語になればと決め
て訳しましたので誤訳も多いと思います。皆様の参考になれば幸いで
す。
この評論は、ニューヨーク在住のアメリカでは著名な医事評論家ジ
ョウエル グリフイス氏(Joel Griffith)の「Fluoride:Commie Plot
or Capitalist Ploy」という題名の評論で、「カバートアクション」
(CovertAction $5.50)という合衆国の雑誌の1992年の42号に掲載され
たものです。 フッ素研究への掲載を快諾下さった編集長のテリイ アレ
ン氏に心から感謝します。