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そして今日、微量のフツ素でさえも標準的な血液中のフッ素濃度を増大させ、
その最大値が有害と考えられる値にまで血液中のフッ素濃度を押し上げるとい
うことは明らかとなっている。人々は飲み水、食品、歯科用薬剤そして薬品、
殺虫剤、農薬、残留化学肥料と同様に彼らの吸い込む大気からさえもフツ素を
摂取している。このように、個人的なフツ素の摂取量はコントロールされてい
ないのである。

フツ素汚染源

 フツ素は主に次の二つのルートで摂取され血液中のフッ素濃度に影響を与え
る。

o 飲み水から、この場合フツ素は極めて薄い濃度であるが、あらゆる方面から
フツ素を摂ることとなる。

o 例えば練り歯磨き、ある種の食品、フツ素錠、などのあらゆるフツ素汚染源
からの数ミリグラムのフツ素の摂取、この場合、フツ素は単独投与、薬物とし
て摂取されるためフッ素化された水から摂るよりも遥かに血液中のフッ素濃度
を押し上げる。

前述した問題、どの程度の血液中のフッ素濃度が有害なものとなるかというこ
とは、つぎの幾つかの例で、個人的にどのくらい「少量」のフツ素を摂取して
いるか見てみよう。

o ある種の食品と飲み物はフツ素の含有量が多い、イワシ、お茶、缶詰のイワ
シ50gには0,8mgのフツ素が含まれている、イギリスでは毎日1mg 以上のフツ素
をお茶から摂取している。

o 現在販売されている90%以上の練り歯磨き剤には比較的高濃度のフツ素が含
まれている[18]。今日、小学生以下の幼児でさえ歯磨きをしているし、一才半
の幼児の75%以上が練り歯磨き剤を使用している[19]。 研究者たちは3才以下
の幼児は吐き出すという能力が未発達なために上手に吐き出せないことを報告
している[20]。それゆえ、幼児はかなりの量の歯磨き剤を飲み込むことになり、
「フツ素の必須量」を歯磨き剤を使うだけで摂取することとなる[21]。
このように学童期以下の幼児は歯磨きをする度に0.4~0.5mgのフツ素を飲み込ん
でいることになる。ほとんどの練り歯磨き剤には1000ppmのフツ素が含まれてい
るから、歯磨き剤からだけでも毎日のフツ素の摂取量は0.5mgを超えるのが普通
ということだ[22]。

o 多くの歯医者、小児の健康に関する専門家は未だに妊婦と、赤ん坊も生まれ
たときからフツ素錠やフツ素ドロップからフツ素を摂るという虫歯予防方法を
擁護している[23]。しかしながら1975年には、 そのようなフツ素の補給を通じ
て毎日のフツ素摂取量が推薦されている必要量の2~6 倍にもなることが示され
ている[24]。

o 歯科医は、新しい一般的な「フツ素の局所応用」処置として酸性のゲルを使
っている。糊状のゲルのフツ素濃度は0.5~1.2%である。一回の処置に3~5ml の
ゲルを使い、患者の口の中には4~5分 の間に実に60mgものフツ素が入っている
ことになる。ゲルは香りが良く酸っぱいもので、処置を通じて患者は唾液の分
泌が盛んになり唾液とともに過量のゲルを飲み込むこととなる。ゲルを使った
処置の後に副作用が成人にも子供にも出現したということが報告されている
[25]。



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