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抄訳 2001年10月14日コネット教授の講演記録
コネット教授は、英国ケムブリッジ大学卒業後、
合衆国ダートマス大学で博士号を取得。
現在ニューヨーク州セントローレンス大学教授(化学)。
「なぜ化学者として
フッ素化に反対するのか」
−水道のフッ素化は、歯に悪い、健康に悪い、
そして科学としてタチが悪い。−
同時通訳 村上 徹、中曽根裕子
要約
1945年に公衆衛生局は、
1ppmの飲料水中の
フッ素濃度を至適濃度
と決めたのですが、様々
なフッ素摂取源が増えた
2000年になってもまだ
1ppmと言っているのです。
フッ素の摂取量は
コントロールできません、
安全幅も狭いのは、
すでにご説明したとお
りです。
アメリカ食品医薬品局は、
フッ素錠を一度も薬品と
して認可したことがあり
ませんが、それでも使わ
れています。公衆衛生局
はアメリカ人の骨の
フッ素濃度を一度も調査
したことがありません。
フッ素化に使われている
90%のフッ素は精製され
た薬品ではなく、
工場の廃液が使われている。
彼らは燐酸肥料工場の
廃液を河川や湖に捨てること
は禁止しているのに、
飲料水に混ぜて我々の骨に
蓄積することは許可してい
るわけです。
まとめ
@ フッ素が歯に良いと
いう事は、誇張された説
でしかありません。
虫歯予防効果は、
局所的なもので全身的な
ものではありません。
フッ素化による歯牙フッ素
症は、最初の見積もりの
3倍も多く発生しています。
A フッ素は骨に蓄積し
骨肉種、関節炎、腰部骨折
を引き起こします。松果体
に蓄積(早熟)
し、甲状腺機能を低下
(更年期障害を増加)
させます。脳に蓄積して
障害を与え、Gタンパク
と結びついて、
環境ホルモンとして働きます
。フッ素化に使われている
フッ化ケイ酸は工場
廃液であり、安全性の
研究がなされたことは
全くありません。
B フッ素化は
「医者は患者に害を与えてはいけない」、
「十分な説明の結果、同意を得る
というインフオームド・コンセント」
などの医学倫理の原則を損なっております。
C フッ素化は、常識の問題、
科学的問題、倫理的判断の問題
、予防原則の問題、大衆討論
の問題などの重要な問題を
脅威にさらして来ました。
D この5年ばかり、フッ素化を推進
している学者たちは、私との論争を
避けるようになっ
て来ました。ある論説の如きは、
「論争することでフッ素化の
反対論に、あたかも科学的
根拠があるかのような幻想を
大衆にあたえる」ので、論争を
するなとまで言っております。
E 私の考えは、一言でいえば、
「危険は避けよ、疑わしき物は
使うな」ということであ
ります。これが毒性環境化学物質
に対処する人間の知恵なのであり、
予防原則という言葉
の意味でもあります。
本文ー要点のみ記載
フッ素の虫歯予防効果はほとんどない
虫歯の減少は、フッ素化の実施以前から起こっ
ている現象なので、フッ素化されてない国々
でも同じように虫歯は減少しており、
フッ素化を中止した国々でも減り続けております。
歯牙フッ素症
フッ素の全身的応用である水道水フ
ッ素化の結果、歯牙フッ素症(斑状歯)
は、約30%も発生し、一人当たり2本も増加している
ことが報告されてきたのです。
フッ素に曝露された実験動物の
メラトニン産生が低下する結果として、動物が早熟
化すること。
1945年から10年間の子供たちに関する
フッ素化の研究で、フッ素化された
ニューバーグ市の子供たちの方が、
フッ素化されなかったキングストン市と比べ初潮年齢が
平均6ヶ月も早いという研究が1956年に発表されている。
甲状腺への影響
フッ素が甲状腺機能を抑える作用が
ある。アメリカには2千万人以上の
甲状腺機能低下症に苦しむ患者が
いるのですが、甲状腺機能低下症の
うちどれ程の患者がフッ素化に起因
しているのかという深刻な問題に対して、
当局は全く反応していません。
骨の問題
我々が飲食から吸収したフッ素のうち、
約50%は腎臓から排泄され、残りの50%が骨に蓄積
します。インドや中国の骨フッ素症患者の多くは、
環境中の過剰なフッ素が原因なのですが、
骨フッ素症の初期症状は、関節炎と非常によ
く似ている。
アメリカ政府が問題にしなければな
らない事は、アメリカで関節炎に
苦しんでいる患者のうち、どれ程の割合のものがフッ素に
起因しているのかという問題です。
フッ素が骨の密度を高めるということがあり、骨密度の低い患
者にフッ素を投与するということがあります。
骨折はかえって増加してしまいました。フッ素は骨を硬くはす
るのですが、同時にモロくしてしまう事も分かったのです。
老人の腰部骨折は深刻な問題です。
フッ素濃度が1.0ppmから
1.5ppmに上がったら骨折が2倍になったということは、
安全幅が存在しないことを示している
。
イギリスでのフレニーという人の研
究では3ppmの飲料水の地域では1ppmと
比べ明らかに出生率が低下して
いるということ。
脳との関係
動物実験で妊娠中
のラットにフッ素を投与すると、
仔に多動性が確認されたこと
(人間に当てはめると、落ち
着きがなく学習が困難な児童だということです)
、生まれた後のラットにフッ素を投与した
場合には動きの少ない(人間なら無気力な子供)
ラットになるという研究を公表しようとし
たために解雇されてしまったです。
中国での疫学調査で、
ッ素濃度が高い飲料水を飲んでいる
子供たちの方が
知能指数が低いという報告が出ました。
フッ素がアルミニウムと結合した
フッ化アルミニウムと
して脳に蓄積して、アルツハイマー病と
同じようにアミロイドの蓄積を引き起
こすことを証
明した。
フッ化ケイ酸でフッ素化されている地域の
マサチュセッツ州やニューヨーク州の子供
たちの血中の鉛濃度が高くなるという結果が示されており
ます。
フッ化ケイ酸について、長期間にわたって
動物で実験した毒性研究といった安全性について
の研究が今まで全く行われていないということであります。
毒性−酵素
科学的な立場からフッ素を考えた場合、
高濃度フッ素が有毒であることは、
スプーン一杯
のフッ化ナトリウムで大人が死ぬということ
、カルシウムの代謝を障害するということ、
酵素毒性があるということなどには疑問の
余地がありません。
ですから14人ものノーベル賞受賞学者が、
フッ素化に反対しているのです。
フッ素の毒性のメカニズムに、
フッ素が多くの重金属と結合
するという事実があり
ます。そのためカルシウムや
マグネシウムといった有用な
金属と結びつき、細胞の中の濃
度を低くすること、さらに、
鉛やアルミニュウムと結びついて、
鉛やアルミニウム単独で
は入り込めない細胞の奥まで
連れて行かれて細胞の中の
濃度を高くするのです。
環境ホルモンとしてのフッ素
フッ素がGタンパクと結びつくという問題があり
ます。
ホルモンによって活性化される細胞の場合
GDPに結合する燐酸の代わりに
フッ化アルミニウムが結びつき、
ニセGTPになって、
細胞がホルモンなしに勝手に活性化
するということが分かってきたの
です。つまりホルモンではないのに、
ホルモンと同様な働きをする環境ホルモンと同じ
作用をフッ素が演じるという問題が生じてきたのです。
基本的な疑問
確かにフッ素は天然に存在す
るものではありますが、
人体のフッ素の濃度は極めて低い
。例えば、母乳中のフッ素濃度濃度は0.01ppm
(フッ素化された飲料水で作られた人口乳は、この100倍!)
と、極めて低い。自然というものは大きな誤りは犯さな
。もしフッ素が骨や歯の形成に必要なら、
神(又は進化の力)は、母乳のフッ素を
もっと高濃度にしたはずであります。
間違っているのは神なのでしょうか、それとも、
フッ素推進派なのでしょうか。
公衆衛生…集団投薬の問題
人口のなかにはフッ素に弱い人々がいる
。例えば栄養状態のわるい人、
腎臓や循環器に病気をかかえている人など
。虫歯を予防するた
めに、そのような人々を危険にさらす権利が
行政にはあるのかという倫理的問題は当然発
生してきます。
平均的な反応をする大多数の人々の影に隠れている
、敏感に反応して健康被害を
受ける人々の存在を忘れてはなりません。
以前アメリカでガソリンに鉛が添加されていた時代、
鉛が脳に蓄積し子供たちの知能指数IQの平均が
5ポイント下がるという研究が問題になっ
たことがある。知能指数が統計学的に
見て平均で5ポイントほど低下すると、
知能の優秀な者は半分になり、知能の低い者が
2倍になるということを意味するからなのです。
ですから、ダイオキシンやフッ素のように曝露量
をコントロールできない、安全幅が非常
に狭い場合には、集団全体に暴露させる場合は、
ことさら慎重でなければならない。
一般に安全幅は100倍と考えられていますが(
種差10×個体差10)、フッ素の場合、
骨フッ素症の安全幅は4、出生率低下では3、
腰部骨折では2、そして歯フッ素症やフッ化
アルミニウムの摂取などでは、
安全幅は全くありません。
ご静聴有難うございました。
(以上)
筆記文責 成田憲一
ご多忙中の村上先生に
監修して頂き感謝いたします。
(完)