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第三章 出稼ぎのうた

穫り入れが終ると 木枯しが葉を飛ばし 納屋に農機具が居すわると 人々は腰をおろすひまもなく 村の 若者たちも 父親たちも 出稼きへと迫いたてられる 主人の居ない 底なしのわびしさのただよう家の中で 電気洗濯機が 電気釜が居すわって 母ちゃんたちは 横なぶるみぞれの中の 河原工事に追い出される 働くことが いや と言うのじゃない だが 文化生活とは夫婦が別れて 母と子の語り合う時が消えて ゆっくりものを考える暇もないと言うことなのだろうか と 溜息を空へなげつける
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