はどそんのつぶやき2007

いかり・くどき・おもにぼやき・どきり・かんどー・しったかぶり・かくしごとあり・ほらハなし

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つぶやき2007−1


2007年  大晦日
雪、各地で大雪。
たいへんですが、越後らしい年越しの日になり落ち着きます。
今年一年も、ぼやきにおつきあいくださりありがとうございました。
来年は、まあ、来年の風まかせで・・・。



12月某日 『インドを知らんで明日の日本を語ったらあかんよ』読み中
竹村健一・榊原英資 著 
実は1820年までは亜細亜が先進国で、欧米は後進国だった。エッ!!
*1820年のデータでは
世界人口10億のうち中国36%、インド30%、日本3%で、イギリスは2%、アメリカは1%でしかない。
へえー!
それが1992年のデータでは世界人口54億のうち中国31%、インド16%、日本2%、アメリカは5%、ロシア3%、ブラジル3%となった。それでもアジアの人口優位は変わらない。

*1820年の世界GPP(購買力平価)は
中国29%、インド16%、日本3%でほぼ世界の半分を占める。これに対してイギリス5%、アメリカ2%だった。しかるに、1992年のデータではアメリカ20%、中国13%、日本9%、インド4%、ドイツ5%、に変わる。
西欧諸国が世界経済の中心になったのはたかが、この200年!とのご高説である。

産業革命→植民地政策、で欧米列強によるアジア侵略が始まる前は、アジアは有史以前からの文明と豊かな資源、それによって養われていた膨大な人口がそれぞれの地で繁栄していたのを、忘れがちであったなあ。





12月某日  議員立法
薬害肝炎訴訟問題で、政府はとうとう重い腰を上げて一律救済に踏み出そうとしている。その危険性を知らされずにたぶん加害者になっている人も身近にいる。よかった。でも総理大臣の指令は議員立法?それはへん。「新そのまんま東ブログ」も同じ意見。



12月某日 夢と希望
人のために何かしら役立つ というのもこのどちらかに入る?
それもないなら、自分のしたいことなりたいもの、を遠くに掲げよう。少しでも近づけるよう歩きだそう。
○○ちゃん(ここには自分の名前)、スキーに行こう!いつのひか。と思い続けてみよう。そういう前向きの生き方しばらく忘れていたっけ。

好きなことを少しずつはじめてみる。走るより泳ぐ方が好き。ならば、まず水中歩行、まず50メートル、次に100メートル、・・・・そして今400メートル。とぎれとぎれ。続かなくてもいいさ。目標は彼の好きな吉永小百合を越えること。つまり2キロメートル越。いつのひか。



12月某日 今週よんだ大人の本
『物語の役割』小川洋子
「非常に受け入れがたい困難な現実にぶつかったとき、人間はほとんど無意識のうちに、自分の心の形に合うように、その現実をいろいろ変形させ、もう一つの物語をつくるわけです。」というのが良い場合もあるだろう、わるく自己弁護に走る物語もある、柳田邦夫には私は懐疑的である。
きかんしゃやえもん、ごんぎつね、トムは真夜中の庭で、の解説が新鮮だった。

ほんとに最近本を読む気にならないなあ、・・・うすっぺらぺら。
といいつつ他にすることがない日もあり。



12月某日 今週よんだ大人の本
『我が輩は天皇なりー熊沢天皇事件』藤巻一保
今の北朝系皇室に対し、我こそは南朝の末裔、皇位を譲渡せよ、と要求した熊沢寛道の生涯とその時代。人柄としてはすこぶる善人で真摯なだけに、周りも世界も見えていなかったことがこっけいで悲しい。厳しい事実だけを積み重ねているが著者のまなざしは優しい。ひさびさに心地よいノンフィクションだった。
しかし、この本で、(自分的に)新発見したのは日中戦争の目的である。
イギリスがアヘン戦争で巨万の富を得たように、関東軍は日中戦争によって張作霖ら中国軍閥からアヘン利権を武力で収奪することを目論んだとある。そして事実、アヘン専売による収益は、建国当初の満州帝国の国家予算の15%をカバーして国家経営の基礎的資金となり、なおかつ、「特務機関や憲兵隊の豊富な謀略資金ともなった」という。この本ではその謀略資金が熊沢天皇擁立・昭和維新断行に流れたという説を探っている。
なるほど、現代もアメリカがイラクの石油ほしさに戦争を仕掛けるように、日中戦争の裏にはそういう実質的な利益追求があったのか、と歴史認識に新たな目を開かされた。

本を読むたびに知らなかったことが多すぎて、私は薄っぺらだなと嘆息。 この流れは宮本常一の『忘れられた日本人』を読んだときのショックから、はじまっている。



12月某日 今週よんだ大人の本
『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』保坂和志 
そういう著者は50歳になる。わたしも20歳過ぎて生きているとは考えていなかった、十代には。
「日本の面積は東西あわせたドイツより広いということを知っている人がどれだけいるだろうか」と書いてあって、エエッツと、びっくり。家でも、ウソだという者、200海里を入れてだろうという者ありで誰も信じない。そこで、地図帳巻末国別一覧を見ると、あれー、この本が正解でした。
「日本は狭いという思いこみ自体が明治政府の富国強兵・帝国主義的海外進出のスローガンとして作り出されたもの」なんだそうな。私も、その仕掛けにとらわれていたのか・・・。

答えを出すのでなく考えつづけることが大事。考えることは人を立ち止まらせて内省させてくれる、かつ、自分という存在は人間や世界の外に立たず、それを考える循環の中に置きとどめられる。・・文章の命はその文章に触発されて読者がどれだけいろいろなことを考えたかである・・。文学を読むことの効用は人間の薄っぺらさから逃れ「溜め」を作ること・・・。
はい、自分のおろかさが身にしみている今日この頃なので多少若く乱暴に見える文章にもへへーッと低頭しています。



12月某日 今週よんだ大人の本
『日本一うまい魚のごはん』生田興克 築地の魚屋の若旦那が話す旨い魚の料理
『おいしい庭』筒井ともみ オクラの昆布〆め、とか人参の明太子和えとか美味しそう。枠にはまらない女優の叔母と地道な主婦を生きた母の美点の両方を引き継いだ脚本家のエッセイ。誰かの役に立ちたいと希って実行している人は心地よく生きていると人間観察も一言、いいね。

あとはガキ本と雑誌と内職関係のハウツー本。


12月某日 オフハウス
ブックオフ系の古着屋さん。骨董皿などにこだわりのない私は古着もOK。ユニクロもご愛用中だけど、好みと流行がずれると丸首のセーター、厚いズボンなんていう欲しい定番品が見つけられない。
先月、ぐうぜん全品半額セール(!)に出くわしたときは、なつかしの定番品や良いものにたくさんであったので、家族の冬物みんな揃えてしまった。半コート1050円。皮のズボン800円。セーター250円。未使用のラルフローレンのカーディガン3000円は1500円に。などなど。
夢よもう一度とその後また覗くけれど、めぐりあいはない。あのときはほんとにラッキーだったようです。サンキで安くていいものを見つける友人は「何度も行ってるから掘り出し物を見つけられるのよ」と言っていました、そうねえ。
空手で帰るのも残念なので、きょうはレモンイエローのケーキ皿42円3枚を買ってきました。

気鬱なとき、自分の容貌に自信がないときは、店員がすぐ寄ってくるデパートには行けません。スーパーやディスカウント店はそんなときは気楽なのです、ほおっておいてくれるから。(ところが最近デパートのブティックを覗いても店員が寄ってこないのは・・・ばあちゃんはうちの客じゃないと思われてる?)



12月某日 図書館のコーヒー
新潟駅近くに新しくできた図書館「ほんぽーと」の喫茶室が人気でいつも満員に近い。巻町のワイナリーの直営店で、パンやスパゲッティのおいしさには定評がある。地元情報誌をにぎわしてもいる。こんど寄ってみよう。
もっとご近所の図書館にもすてきな喫茶室がある。安藤忠雄の建築設計は椅子テーブルまでこだわっていて、みな白木である。クッションがない椅子なので腰痛の私は久しく行けなかった。
いまどきめずらしくサイフォンでコーヒーを入れてくれるし、店長さんの実家の米を使った定食も、お嬢さん作の日ごとに変わる手作りケーキも美味しい。お気に入りの店だった。
しばらくぶりで訪れたら、「やせるコーヒー」という新作メニュー。あら、「でも、私には太るコーヒーと太るケーキをお願い!」といったら、笑いながらいつものコーヒーとバナナ入りロールケーキを出してくれた。真ん中のバナナがひんやり柔らかで美味しかった。



12月某日 船場吉兆と私
 田舎者でかつ貧乏人の私であるから「吉兆」に行ったことはない。だが、たった一度、大阪の人から船場吉兆のお茶漬けの詰め合わせを頂戴したことがある。創業者湯木貞一の名前と高級料亭吉兆の名前だけは知っているから大感激して鯛茶漬けを頂いた。送る側も当然、このブランドの持つ高級感を届けたかったのだと思う。
 伊丹空港ではここの明太子を売っていて、ありがたそうだったので土産に買って来たことがある。贈った方に「さすがいいものをご存じですねえ」と感激された。それほどにネームバリューは高かったのに、今回の賞味期限偽装と産地偽装事件で、名声は地に落ちてしまった。もう買って贈れない。
 今日はTVのワイドショウで、女将と専務のおわびの記者会見を見ていた。強気の社長と福岡の責任者はどこかに消えていた。ニュース番組と異なってかなり流しっぱなしなので、雰囲気とか言葉になっていないところに真実がかいま見えてしまった。家人はバカにするがワイドショウおそるべしはここにある。
 騙そうという意思はなかったのですねとしつこく問いただす記者席の者は料亭の回し者か、そういう誘導的な聞き方はないよね、騙そうとしていたのは明白なのに。厚労省はっきりさせてね。
 父にすまないと涙声で謝っている、その娘の女将は謝りおわると、ふんと顔をそらす。常平生からそういう態度の人なんだろうな。消費者にはどうでもいいのかな。気弱そうな息子が言葉につまっていると脇から指令を出している。ばれちゃったからとりあえず頭を下げておきましょ としか見えなかった残念な記者会見でした。

 

12月某日 胃あかん
その人を喜ばそうと、美味しいレストランへ連れて行くと、あらいいわね、こんど誰某を連れて来よう、と喜ぶ友人がいた。いいんだけど・・・なにか違和感。
どれが似合うかなと、一緒に迷ってみたてたものを、他の誰かさんに見せびらかせている人。いいんだけど・・・・というほど心は広くない。



12月某日 赤いスイートピー
松田聖子が歌う「赤いスイートピー」の作曲者は松任谷由実なんだって?今頃知りました。テレビで女性バラードベスト30を紹介していて、つい聞きほれていました。
2位はそのユーミンの「卒業写真」、1位はドリカムの「ラヴラヴラヴ」。昔(もう10年も前だね)、子どもたちがカラオケでよく歌ったっけ。最近、行っていないなあ。



12月某日 株式配当
たった一株持っている任天堂の株式配当金140円(所得税・住民税天引き手取り127円)をもらいにウキウキと郵便局へ行った。となりの椅子の青年も紙切れを一枚もって座っている。もしやと横目でちらちらみると当たり、同じ目的でした。ソリッドエンターティンメント(ソニー系プロバイダーso-netだね)配当金1030円だって。ひらた君よかったね。



12月某日 なかよく
なかよく暮らす、というのが むずかしい。
言いたいことも言わず、にこにこ?それもむずかしい。
気遣っていても、文句が先に出てしまって、やぶ蛇。
 そんなときは外へ出ておもいっきり「いい人」をやってくる。

スーパーのレジの人に ニコッ。



11月30日 さいごの小春日和
朝、天気予報のラジオで「きょうがさいごの小春日和でしょう」というので、とにかく洗濯をした。なんだか、何回も言われたような気がするけど・・・。
落ち葉をちょっと掃き、車のタイヤを替えて(もらって)、犬のシャンプーをし、それでぬくぬくと日の差し込む一日が終わってしまった、なんだか、もったいないネ。

夜、セルフのガソリンスタンドに長蛇の列ができた。前の道路も大渋滞。明日からのガソリン値上げに対抗してできることと言ったら満タンにしておくしかない。先回の値上げの時、店長は車を止めて自転車に変えた人がいるそうです、お客は減りましたと言っていたが、今回も打撃は大きいだろうな。お互いに。



11月某日 逆ダイエット
友人がすこぶるシンプルなダイエット法で3キロの痩身を果たした。
@食後すぐに果物を食べない
A間食をしない
B寝る前に食べない。

ふむふむ、この反対をすると太れるのだな、と考えた私は、真逆のデブリ法に励んでみた。
@食後すぐ果物を食べる
A間食をする
B寝る前に食べる

これが難行苦行であった。元々、ヤセギスで胃腸の弱い私だったが、続けていると胃が疲れていくのがわかった。いつも胃がパンパンに張って重いのだ。そのうち空腹になると絞り込まれるようにギューッと痛くなってきた。寝ていても朝方は痛くなる。食べれば胃は鈍重感がする。胃潰瘍の症状に似ているらしい。あすは医者に行かねば、か。ともかくガスターを飲む。おかゆにする。人生そううまくはいかないものだネ。



11月某日 昔はおっちょこちょい今は・・
図書館を間違えて他の館の本を返したことがある。知り合いの司書から電話をもらって、とても恥をかいた。それからしばらく、行きづらくなって、ひさしぶりにその図書館に行ったときのこと。

忘れ物コーナーをみたら、うちにある本と同じものがあった。私が他館へ返してしまったように、休館中に返却ポストに投げ込んでいったのだろう。自分の本をねえ、バカな人もいるものだ、と笑って帰ってきたら、その本がうちの本棚にない。ああ、こんなことをするバカはわたしか、と情けなく思う。
それで翌日、すごすごと図書館へ出かける。著者にあって写真まで撮った記念の大事な本なのだ、取り戻さなくては、しかし、気が重くてなかなか行きつけない。銀行へ寄ったり、魚屋へ寄ったりと、行きたくない気持ちを少しずつ克服しながら匍匐前進のように進む。
またお世話になります、と、顔見知りの司書に声をかけ、紙切れ(始末書か)に住所氏名を書き、本をおしいただいて帰る。なんだか新しくてきれいだなあ、とおもいながら。・・・

そうなんです、私の本じゃなかったのです。しばらくして、いえの本棚にちゃんとあるのを発見。なんであのときは目に入らなかったのだろうか・・・。
というわけで、ほんとうの持ち主に迷惑をかけてはすまないので、ええぃ!と三度、赤っ恥をかきに図書館へ行きましたサ。



11月某日 建築ラッシュ
耐震強度偽装事件の余波で建築基準法が改正され、そのためにマンション建設が足踏み状態と報道されている。金利は安いままなのに、先行きの経済はアメリカのサブプライムローン問題のため不安がらみで、個人住宅新築も減少、ゆえに建築会社の株価も軒並み安い。という こむずかしい全国的な動向に反して、この辺りの新築ラッシュはめざましい。
うちの前に立っても新築改築の家が三軒みえる。きょうも建前のクレーン車が来ている。純和風の家に2階を増築中のところもある、息子夫婦が帰ってくる気配。
ちょっと前まで空き地だった広場も、ちいさな団地を建設中で、とりどりの建築会社が10数軒競って作っている。夜もライトを照らして仕事をしていて、そこだけ明々とにぎやかだ。
家の造りの違いなどを眺めながら散歩するのもたのしい。床下にコンクリートを全面敷き詰めた工法、床下暖房のチューブが這っている。あっという間にパネルを組み立てて出来上がる家、愚直に組み木の柱を立て木の筋交いを入れていく在来工法に鉄製のジョイントを使う工法。コンクリートの土台を作って何ヶ月か放置してある家(これが正解らしい)、工期もずいぶん違う。ゲゲッと思うデザインなどなど、見ていて飽きない。ただ、どの家にも断熱材が入っていて、暖かそうだなあと、うらやましく見ている。
かわいい小さな家に小さな子どもの嬌声がひびくのはうれしい。結婚して、子どもを育て、家庭に喜びを持つ若い人たちはまだ滅びていない。まだ日本は滅亡しないよ。たぶん。

欧米人はかつて「兎小屋」と日本人の家を称したが、どれもそういう小さなかわいい家だ。身の程を知って、わずかな余力で建てる家だ、いいではないか、アメリカのサブプライム商法より、ずっと健全だ。



11月某日 『人形はコタツで推理する』シリーズ読み中
我孫子武丸作の腹話術人形・鞠小路鞠夫が名推理をするこのシリーズに、はまっています。あいかわらず軽い推理小説。殺人事件はありますが、ドロドロした痴情事件はなし。実は友人がこういう人形を持っていて、そのうち会わせてね、と言ったままだけど、その「かおるちゃん」を想像しながら読んでいます。主人公の幼稚園教諭おむつちゃんと鞠夫の持ち主朝永さんとの不器用な恋もほほえましい。今、4作目。3作目でいっこく堂さんとの対談も出てきました。アクの濃い彼の芸も好きです。



11月某日 続々『レベッカ』
昔々、こんな苦い恋をしたことがある。美貌・教養・達筆を兼ねそなえたと彼が自慢していた元恋人の影が残っていて、どれもない自分は いじけていた。恋のはじめは従順で、相手のためだけを願えたし、若い、それが取り柄でいられた。
だが、どこへ行っても何を見ても、彼女と来たのだろうか、どう言ったのだろうかと想像しては違う展開を探していたし、「レベッカ」とは逆に彼の名前を同じに呼びたくなくて名前の始めと終わりをくっつけて新しいニックネームを作ったりした。
不仕合わせなのは大恋愛をしているからと、かってに独り相撲していただけで、本のような展開にはならなかった。
新ミセス・デ・ウインター夫人は夫と心を通わせて封印した闇を共有する仕合わせにたどり着いたようだが。


11月某日 続『レベッカ』 
主人公の若い娘は孤児で、金持ちの老婦人の付き人をして、モンテカルロの高級ホテルに滞在している。そこへ、イギリス貴族で大邸宅マンダレーの主マキミリアン・デ・ウインターがやってくる。美しく才気あふれ誰からも慕われていた妻レベッカを1年前に亡くしたばかりだった彼は、この娘に出会って唐突に結婚する。慣れぬ貴族社会に紛れ込み、みすぼらしい衣類も使用人からバカにされているようだ。レベッカ付きだった家政婦が家を仕切り、高級趣味の家具調度の中に彼女の気配はまだそこここに漂っていて、庭は素敵なのだが、心は落ち着かないで過ごしている。夫は亡くなった美貌の妻にまだ心を残しているのか愛をささやくようなことはない。
『ジェーン・エア』と、似た話なので混乱しながら読んでいる。途中からの えっと驚く展開は読んでのお楽しみ。
だが、はて、このミセス・デ・ウインター夫人と呼ばれている女性の名は?・・とさがし読みをしているが、見落とししているのか見つからない。「とてもすてきな独特の名前」とは出てくるのだが。あえて名もなき者・・・?アイデンティティーのなさの表現か、名を呼ばれない者の悲しみなのか。



11月某日 『レベッカ』読書中
昔、映画(ヒッチコック監督)で見たことがある原作本。新訳を書いたのが友人の弟君の恩師のお子さん、なんてつながりで手に取ったのですが、おもしろい。貴族の豪邸マンダレーの丁寧な庭園描写がいいのです。ツタ、ライラック、バラ、アザレア、ツツジ、バイカウツギ、プリムラ、ラッパズイセン、スミレ、カタバミなどなど。そして「淡い色のマンテマ」(p12)これは今年初めて気がついた花だったので、雑草好きな私はそんなところでも喜んでみてます。



10月某日 同姓同名
針に糸を通すにはメガネを外した方がよく見える。パソコン画面はぼけて見える。そこで遠近両用メガネの近の度数を下げてもらおうと、眼鏡屋に行ったところ、旧市街の眼鏡屋さんなのだが、顧客リストに同姓同名字も同じ人が20人くらいいた。
「○○、△△犬の糞」といわれるくらいありふれた姓と同年代に多いポピュラーな名だが、いくらなんでも多すぎだ、びっくりでがっかりでうれしくない。
検眼の結果は以前と同じだった。ではこの見えにくさは集中力の低下だろうか。あれれ。



10月某日 天気予報
NHKラジオの天気予報を聞いていたら「五七五で言うと、午前中新潟雷雨でほかは晴れ」と言う。遊んでいるな。
次の日は「きょうは雨あすは上がってあすは晴れ」。アナウンサーも俳句に凝りはじめ、とみた。



10月某日 水のうまさ
 水道局からアンケート用紙が郵便で来た。内容がよくわからないのだが、つまるところ、水は美味しいか、水質管理・安全性・非常事態準備の状況と努力を認めているかの聞き込み。その前後にハガキが二回も来て、返信のお願いと催促をしている。アンケート調査なる物が嫌いな人は、やいやい言われても出さないだろうに、ハガキ代がもったいない。アンケート自体が自分たちのためのたんなるデータ作りではなかろうか。よくあるお役所の無駄金づかいに思える。
 ここは水が美味しい。怒りながらも最上級の評価をして返事を出した。上流に大きな都市のない川から取水しているからだろう。そして、かつて上流の工場からの水銀中毒たれながし事件があったから浄化装置もいいはず。その後遺症で訴訟を起こしている人たちにはまだ事件は終わっていない。もうしわけないが、そのせいで水質管理は万全を尽くしているのだろうと今は安心している。
 それにしても、今時、水を飲むと万病が治るなんていう新興宗教がまだ、残っていたなんて驚かされるニュースがあった。(某宗教団体リンチ殺人事件)。テレビドラマの「トリック」そっくりだ。



10月某日  やりすぎの赤福
あんこの冷凍はいいのだけれど、無限に解凍冷凍をくりかえすのは「禁止」されてもしかたないでしょう。
以前に住んでいた町の有名和菓子屋さんは他市支店への和生菓子の出荷は冷凍でした。まだ解凍できていないけれどと冷凍のをわけてもらったこともあります。味は変わりません。
その町いちばんのホテルのケーキも(高額な宴会以外の宴会は)冷凍ケーキだと聞いていました。
これはいい。今、うちの冷凍庫はアイスクリームとマドレーヌと最中が一緒に入っています。



10月某日  みてしまった亀田大毅
反則だらけのボクシングのライト級世界選手権試合。相手の内藤さんがいうように、よくもまあ12ランドまで防御の筋肉を保持できたものだとそれは褒めてあげたい。記者会見の時と打って変わって、牙をむき出す野獣でなくて家猫のようにおどおどしていて、とても試合に臨むワルガキには見えなくて、はじめから悲壮感がただよっていた。
プロボクシングも大相撲も、スポーツでなく「興行」だから、ヤラセもズルもあるが、あまりひどいと皆がそっぽを向くよTBS。



10月某日 さいきん はまっている作家 近藤史恵
冬のマイブーム佐藤雅美のように、片っ端から読んでいる。
はじめは家のものと推理小説の話をしていて、そういえばケータイが出てきてからは密室アリバイが成立しなくなるよね、最近の推理小説は、どうなっているんだろう、という話になった。ドイル、クリスティーから島田荘司、京極夏彦、北村薫あたりまでしか読んでいない私には とんとわからない。
図書館に行って、新しめは新書サイズの推理小説を探して『モップの精は深夜に現れる』(実業の日本社)に遭遇。イケイケルックのうらわかい掃除婦が探偵役。そうだよね、「家政婦は見た」じゃないけれど、掃除のおばちゃんなんて誰も気にしていないので、会社の盲点をついた着眼点が新鮮。話もドロドロせず軽くておもしろく、心理学学派で ほろりとする。
 かたや、『ハリスおばさんパリへ行く』(ポール・ギャリコ作)のシリーズを読んでいて、これもお掃除おばちゃんがディオールのドレスを買いに行く話。お掃除つながりだった。掃除好きの効き目は一日ほど。

近藤史恵は7冊よみおわり、24才のデビュー作『凍える島』をお取り寄せ中。図書館さまさまです。
  (報告:初期の作品は、まだ文章が未完成な感じでトリックにかけているようなカッコを付けているような。ちょっとがっかり。肩をはらない近々の新書のほうががいい)



10月某日 「ビューティコロシアム」
つい、むきになって観たテレビ。58才の人がやせ細ってしわしわの顔ででてきて、年より若く見せたい、と言ったら中尾彬に、それが欲だ、年相応に、でしょ!と説教されていた。どちらの気持ちも、いたくわかる。
マッサージクリームのしみる秋です。



10月某日 さいきん腹の立つもの
責任転嫁の相撲協会理事長ー死んだ力士はとなりの学区の人
国会を空転させた安倍ちゃんー病気とは別の辞任の真相は闇
死刑廃止論の弁護士軍団ー昔は私も廃止論者だったが



9月秋分の日 枝豆
銘柄は「さかな豆」。ことし最後の枝豆になるだろう。八月終わり頃の「だだ茶豆」のうまみ甘みには負けるが、ほっそりすっきり美味しい。
 鍋一杯に湯を沸かし塩をひとつまみ入れてぐらぐら茹でるのが、我が家流だった。友人はひたひたに水を入れて蒸す方が美味しいという。そういえば、以前にそれを聞いていた。やってみて、こちらが断然甘みが深い。家族にも評判がいい。塩もちょっと入れた方が味わいがある。
 しかし、なぜ私がこの方法を放棄していたか、すぐに思い出した。一月弱で、鍋を三回こがした。黒く焦げた枝豆はにがい。火事を出さずにすんでよかった、自動消火装置付きガスコンロ様お家族様。

暑さ寒さも今日まで すでに足もとは冷や冷やする。



9月某日 ナンバープレート
「外・・」ではじまるのを時々見かける。外交官特権?
「領・・」ではじまるのもある。領事館かな。
きのうは6ケタの数字だけの車を見た。
普通の車だが、車体の右隅に「救隊」と書いてある。
自衛隊かな。



9月某日 旗
パチンコ屋や、コンビニなど、道路脇にノボリ旗を立てている店は多い。景気づけだろうが、迷惑だ。車で走っていると、ひょんと小道や駐車場から出てくる車や人が見えなくなる。交通法規で取り締まってもらいたいものだと思っている。
先日、「七五三」「七五三」の旗が神社脇にはためいていた。これはかわいいが、「裁判員制度」「裁判員制度」とはためいていたのにはびっくりした。裁判所にノボリ旗、これは如何なものか。



9月某日 二八の法則
にっぱちの法則といって短くて寒い二月と暑い八月は客商売はあがったりの月だといわれている。
これとは別に二八の法則があって、
@二割がんばれば八割さぼってもOKだ、
A会社などで、がんばっているのは二割の人で、あとの八割はいいかげんにさぼっているものだ。
という話、のネタもとはラジオです。
よし、とりあえず二割がんばろうね。



9月3日 二学期初日
学校が始まると暑さが戻る。ごくろうさまです。



8月某日 中越沖地震
柏崎ばかりが取り上げられたが、刈羽村の被害も大きい。意外や長岡市も。この地震で地震保険の請求が3000余件うち1800余件は長岡市だそうだ。二度の被災たいへんでした。



8月某日  新潟弁の文芸朗読
たまたま地元民放のラジオを聞いていたら「新潟弁△△○○○」とだけ言って、話が始まった。地の文はそのまま、会話が新潟弁。そのところどころをあやしい記憶で再現すると・・・・・・

「王様(は)、いっぺこと人こと殺したんだて・・
はつめな家来のアレキスさままで殺してきたんだがね・・」
「しんじらんね」「なーにね、・・」「どーいう、王様ら・・」・・・
(○○○は短剣を持って王城へ。何しに来たと聞かれ)
「この町をおめさんみてに、ひーで王さまから救おー おもてさ」・・
「しょーしらねっけ」・・・
「人間なんてみーんな欲たかりなんだがね・・
おめさんのいう平和?口ではどんなきれーごとでも言えるんだて」
「おれなんか死ぬ覚悟できてるわいや!」・・・
「妹が・・結婚式が・・・三日間だけ待って・・」
「なにか言うてんだて・・この、てんぽこき!だめら!」・・
「・・・いっちゃん仲のいい男セレニンテウス、この男置いていくっけ。三日のうちに俺が帰ってこんかったら、この男殺してくんなせ。それで、なじら?それでなじら?」

ここで終わりましたが、続きも聞きたいものです。おもっしぇえ!
わかる?



8月某日 家電事故
扇風機が原因で火災が起きた、とメーカーが謝罪記者会見をした。34年前の製品に責任があるのかな。メーカーがかわいそうな気がする。もう賞味期限切れだと思う。うちの洗濯機、おととし、煙を吐いたが、20年物で耐用期限切れですと言われていた。そんなものだろう。
買って数年で、私の車はシャフトが折れて動かなくなったり、ウインカーのレバーがポキンと折れたりしたが、 今から思えばこれはメーカー責任だね。あの頃は修理代をふんだくられたのんきな時代だった。



8月18日 甲子園は気温34度
掲示板には40度、と出ている。新潟明訓高校 がんばれ〜。



8月某日 わきが臭さ
洗濯物を取り込んでいると、しばしば、わきが臭さがする。どうしてと、ふしぎだった。うちにはわきがの人はいないし、しかも洗濯の後なのに。
長年の不思議はくんくん匂いを嗅いで解けた。プラスチックのパラソル型タオル干しが犯人だった。プラスチックが臭うのかと。あれ、プラスチックの靴下干しも臭う。どれも、もう10年以上使い込んでいる。色は褪せたが、なんとか使えていた。
臭いのはイヤなので買い換えた。でも、うれしくない。安っぽくなってる。たぶん、値段も安くなってるのだろう。昔のプラスチックはなんて頑丈で、しっかりできていたんだろう。



8月某日 実況中継「ちんちんけっとばすよぉ〜」
公園からこんな声がしてびっくりする。小さい女の子の声。
「パ〜パ〜ぁ、とってえぇ〜。(あまったるい大きい声)
<のぼってごらん>(ぼそぼそと小さい声)
こわいよぉ〜
<こわくないよ>
やぁだぁ〜
とってとって、とってぇ〜!パ〜パぁ〜
とってくれなきゃ、ちんちんけっとばすよ〜」

蝉取りに来ている親子の声だった。
5,6才の、ほそっこい見てくれはどうってことない女の子と
こぶとりの気の優しそうなおとうさん、か。
末が思いやられるわい。それとも、こんな風に
小さいときは思いっきりわがままにさせていた方がよかったのか。



8月某日 夏休みラジオ科学電話相談
NHKのラジオが夏のおたのしみだった。大人だってたのしい。甲子園が始まるとお休みになるのが残念だ。回答者も毎年たのしみしているようで、私の大好きな矢島稔先生(虫)や旭山動物園の小菅園長も自分に振られると喜んで答えている。いいな。
先日「どうして「願えばかなう」んですか」という質問が来た。願わなければ、かないもしないからねですって。願おう。



8月某日 <屁糞かづら>とは知らずに
養護学校の垣根で見かけて手折ってきたのを忘れていたら母は花瓶に飾っていた。かわいい花だねーと。
花だけみていれば可憐そのもの。手折った私の手は一日糞くさかった。


8月某日 実況中継 「あたしもうしにたいんだて〜」
窓からそんな声が飛び込んできた。中年の女の大きな声。
外には誰もいない。どこかの家から?

「苦しくて私もう死にたいんだて、お母さんとおんなじぃー、
うちの人に首しめて殺してくれと言ったらー、
死にたくなったらいつでも死ねやとー
せつないよー、」

葬式を出したばかりの家だ。
延々、何時間も声がしている。
奥さん、狂気?大丈夫だろうか。

「テレビ付けてもおもしろいニュースもおもしろくないし、
うんー、だいじょうぶ、
(うちの人は)早めに帰ってくるようにしてるし、
遅おに帰ってくれば(もう死んでるかなあ)
どんななんだろうなあと思ってるんだってー
うん、○○さん、あのねー」

ああ、電話しているんだ、相手がいるんだ。
せつなさを吐きだしているところなんだ。
聴き止めてくれる友人がいるんだね。
ホッ。

昔、住んでいた家の向かいに家内工業の鋳物工場があった。
ある夜、そこから「殺せー殺せー私を殺せー
私を殺して いけー。私が死ねばいんだろおー」とかなきり声が聞こえて
近所中が外に出て、大丈夫ですか、と声をかけたことがある。
「すみません、女房が酔っぱらってるんです、」と亭主が出てきた。
どうしたんだろうね、と首をかしげながら散会した。
いつもにこにこ働いている明るい50代の奥さんだった。
いまならわかる。
みんな闇を抱えて平気なフリして暮らしているんだね。



8月某日 ゴルフ練習場閉鎖
還暦になったらゴルフを始めようと言っていた人がいたが、裕福から遠くなったのと、足が痛む病気になったのとで、断念していた。それでも、いつか、という希望があった。歩いて2分の手近な練習場があるのは、「いつか」の張り合いでもあった。その手前の自動車学校へ通っていた人だから。
しかし、入り口にロープを渡して「危険、進入禁止」の札が出ていたのが先々月。7月からは解体工事がはじまった。なんだか残念。
大きな鉄骨のネット支柱が日々外されてゆく。福島潟のタワーからも高速道路からもよく見えて、我が家のありかの目安になっていた標識だったのに、これも残念だ。



8月某日 夏が来た
8月の声を聞いたら、ぴたりと夏が来た。きのうは36度。きょうも予報は36度。台風接近のフェーン現象だ。蝉もきゅうに元気に鳴き出した。あじさいの葉裏に抜け殻もみかけた。


7月某日 家具店の閉店
近くの家具店が閉店した。閉店セールという名でのバーゲンセールは、よくやっていたが、今回は完全閉店だった。店の中はがらんどうになった。しばらくは駐車場に陳列ケースなどが山積みになっていたが、それもなくなって廃墟になった。散歩道がさびしくなった。
市の中心部にある大きな家具店も撤退した。そして、どちらも郊外の大展示場に集約してしまった。 町なかの大家具店はこれでなくなった。
昔、長岡市の繁華街に巨大な家具店が多くて驚いたものだったが、十年前くらいからほとんどが店終いした。時代の流れなんだろう。
このあたりは、若夫婦と幼児の住む新築の家が増えているので、家具の需要がまったく減っているとは思えない。家具の作り付けが増えたのだろうが、それでも食卓テーブルと椅子くらいは購入するだろう。不思議だ。
(あの中国輸入の土鍋が名をはせたNトリのような)品物のレベルは低いが若向きのシンプルデザインの生活用品店が郊外にいろいろできて、それに負けたのだろうかと、かってに推論しているが。


7月某日 若葉マークをみない
休日、車でバイパスを通って繁華街へ往復した。そういえば、若葉マークを見ないね、と家人と話す。免許を取って一年以内の初心者に義務付けられているマークのことである。
シルバーマークは2台見かけた。これは70歳以上の人が任意でつけているマークで、近所のスーパーではもっと多くみかける。人口の老齢化が進んでいる。
しかし、我が家の近くに自動車学校があって、今はすいているが、卒業まじかの3月頃は高校生や専門学校生らしき若者でにぎわっている。免許保有者は増えているはずだ。今は就職活動にはかかせない資格になっているから。
だが、免許を持っているだけで、若葉マークつきの車が増えないのはどうしてだろう?前はもっと頻繁に見たように思う。親も持っていない?ガソリン代値上げで自粛している?正規雇用が減って買えない?ケータイに小使いをはたききっている?
さいきん見かけた若葉マークはベンツについていた。う〜ん、これはバカボンボン?


7月29日 あやうく無効票に
自分の1票で政治が変えられるかもしれないと誰もが思う選挙ですから、行きましたとも、ゾロゾロ投票所に。
しかし、あんがい、いいかげんに受付をやってるんですよ。番号のスタンプを名簿に押して、投票券にも同じ番号を打つんですが、「?、違ってますよ番号が!」。受付さんはアレッと驚く。先に行って地方区候補名の記入をしかけてる家人に、「あなたの投票券の番号は?」と大声でよびかける。なんのこと?ともどってくるが投票券に番号スタンプが押してない。あれれ。
ペンで番号を書き込んで、直して、事なきをえましたが、せっかくの1票が無効になるところでした、その後の人たちも全部ね。
新潟地方区は激戦。午後10時現在まだ当確が出ていません。かなり貴重な票。

(後日談)地方区では現職が落ちて与党・野党が議席を分け合った。集計では民主党の一人がち。私も含め、「好きな政党ではないが反自民党」という意味だ。歴史が動いた。


7月某日 サッカーを見ていて
日付が変わった。アルビレックスの矢野君も途中出場したけど・・・延長戦・・PK戦・・サドンデスで、負けた。ううう。


7月某日 朝青龍に
もうそろそろ怒りを爆発させてもいいんじゃないか。日本の国技・相撲を毎度ガンを飛ばしてガキの喧嘩みたいにしてた人に。
(骨折の診断書出して、地方巡業を断っていたのに。母国モンゴルで中田英寿とサッカーに興じている映像が流れた)


7月某日 保険金殺人事件
容疑者は75才の父。エッ、そんな歳の人が?
被害者は20代の息子。その子に1億数千万円の保険。エッ。
年をとると、社会性のたがが外れて、欲とわがままの塊になる年寄りも多い。そうはなりたくないものだ。私も、二面性のある悪人だが。
借金返済のため、というが、父は保護司などをする地方の名士という。社会に認められていたいから活躍場を持ち続ける?そんなことで、できる仕事とも思えない。ふしぎだ。

7月某日 デパートの合併
伊勢丹と三越が業務提携交渉に入ったと日経の朝刊にでて、朝の株価がストップ高で止まっていたそうだ。三越からそんな話はないとコメントが出る。しかし株価は急騰。どっちがほんとうなんだろう。昼にはテレビニュースでも提携と報道。スクープだったんだな。
業績が不振だから合併するんだろうが、年配の富裕層が顧客の三越と、都市部のおしゃれな中年層が顧客の伊勢丹の相互補完か。おしゃれな(?)わたし的には大歓迎。伊勢丹のIカードが三越でも使かえると割引率アップをねらえる。この街はどちらもあるめずらしい地方都市なのだ。
そう、田舎町だから、日経にそのニュースが載ったのは翌日。翌日には株価は元どおり下がっていた。


7月某日 のうぜんかづら
 のうぜんかづらに小鳥のとまる門垣に 良寛
これはさわやかな句だ。のうぜんかづらだけをみていると異界へのいざないのようで妖しい。


7月某日 参議院選挙
選挙は勝たなければ意味がないと政治学の浅野輔先生は言ってられた。さて、誰に入れたらこの1票を生かせるか。人柄がよくても最後は党議に拘束されるのだから、政党で選ぶのが筋かな。じゃあこの人、と思っていた人のポスターに「夫1人子ども3人猫2匹」とある。エッ、夫は1人じゃない場合もあるの?


7月某日 漱石また
「・・・自分が不図眼を開けると、汽車はもう留まっていた。汽車が留まったなと云ふ考へよりも、自分は汽車に乗って居たんだなと云ふ考へが第一に起った。起ったと思ふが早いか、長蔵さんが居るんだ、坑夫になるんだ、汽車賃がなかったんだ、生家を出奔したんだ、何うしたんだ、かうしたんだと凡て十二三のたんだがむらむらと塊まって、頭の底から一度に湧いて来た。其の速い事と云ったら、言語を絶すると云はうか、電光石火と評しやうか、実に恐ろしい位だった。・・・」『坑夫』
気早にたたみかける小気味のいい文章にひさびさに出会った。
トイレ読書は『文学的なあまりに文学的な』だ。僕は、僕は、僕らは、のオンパレードで、昔は私もそうだったなと読みながら赤面している。其の自意識が青春。
最近、図書館に行っても雑草と経済の本ばかり借りていたので、「本」が読みたいときは家人の全集を本棚から引っ張り出している。日本文学をあまり読んでこなかったのが老後を楽しくしてくれそうだ。ゆっくり味わえる。


7月16日 中越沖地震
朝、地震がありました。ながくゆらゆら揺れました。肩を持って揺さぶられているような感じです。家がミシミシきしります。こわい。 出口を確保して、犬を檻から出して紐をつなぎ避難の準備。ものが落ちるほどではなかったので、次に考えたのはどこで地震?
揺れが治まるのを待たず、テレビをつけました。 え!なんで?また中越だわ。
震源地は、柏崎沖でした。中越地震と同じマグニチュード6.8。震度は6。(うちは震度5。)ドキドキして、ずっとテレビを見ていました。古い大きな家がつぶれて、なくなられた方がいました。レスキュー隊に助け出された方もいてホッともしました。長岡・小千谷は大きな被害はないような気配ですが、柏崎近辺の信越線は土砂崩れ、北陸道は25箇所で陥没、国道8号線もあちこちで不通です。はやく余震が治まって復旧しますように。


7月某日 台風!?
まだ夏が来ていないのに


7月某日 「杯」はなんと読む?
昔の当て字はわからない。「兎に角」は「とにかく」、若い頃ウサギニツノってなんだろうとふしぎに思っていた言葉。
さて、今度は「杯」で往生しているのは漱石の『三四郎』(まだ未読でした)。
「急にアポロ杯を引き合いに出して・・」「延ばして置かう杯といふ考えは・・・」が読めない。同じ本に入っていた『抗夫』(総ルビ付き)を読んでやっとわかった。ナドでした。ルビ付き大歓迎。どちらも青臭い小説だが後者が好き。 


7月某日 今回の腰痛の原因
一日中寝ていて腰が痛くなった。
今、家族全員が足腰不調。散歩当番がいない。


7月某日 自律神経失調症 
やらなければと考えているはずなのに、やりたくないと体が拒否すること。
吐き気、微熱、脳貧血で動けなくなった。ひさしぶりのオンパレード。「今日心が感じたことをあした頭が考える」だ。何がいったい原因かは半世紀後になって解明された。自分の身体にしたがって生きよという警告だった。原因がわかったからといって解決したわけではないが謎は解けたのをよしとする。


7月某日 梅雨寒
ストーブはとりあえず仕舞ったが、夜はこたつを点けている。みっともないからウールを着ては行かないが、綿の重ね着をして出かける。家にいれば、フリースの巻きスカートをズボンの上から巻いている。冷え性で腰痛もちの身には梅雨寒はつらい。と毎年ぼやいているね。
 夏物バーゲンも長袖のアンサンブルを探しているが、時流にあわず、みつからない。クーラーの効き過ぎた店(スーパー原信おまえだよ)やレストラン(鰻の瓢亭おまえもだ)に行くと腰痛が出るから必需品なのだが。

2007年前半